【エミリア・ロマーニャGP】感動とスペクタクルの週末

イタリア現地時間の日曜日、イモラで開催されているエミリア・ロマーニャGPには太陽が輝いていたが、温かい天気だけが気分を高揚させていたわけではなかった。
フェラーリの物足りない予選パフォーマンスにもかかわらず、グランドスタンドは満員で熱気に包まれていた。
イモラでのグランプリがレースの順位以上のものであることの証だ。
エミリア・ロマーニャGPを惜しむ愛
フェラーリレッドに身を包んだ観客で溢れる中、この週末はタイトル争いというよりもお祭りの様な雰囲気を帯びていた。
多くのファンにとって、これはイモラ・サーキットの別れを祝う会のように感じられた。
今シーズンがエミリア・ロマーニャGPの最後の開催となる可能性があるからだ。
この週末に華やかさを加えたのは、サッカー元ブラジル代表ロナウド・ルイス・ナザーリオ・デ・リマのスターティンググリッドへの突然の登場だった。
インテル・ミラノでの伝説的な全盛期を過ごしたイタリアのファンに愛され、彼の選手人生を短縮する怪我をした地イタリアで今もなお賞賛されるロナウドの存在は、スターの力と郷愁の念をもたらした。
F1エミリア・ロマーニャGPには他にも伝説的アスリートの姿があった。MotoGPのアイコンであり数々の世界チャンピオンを獲得したレーサーのバレンティーノ・ロッシも、彼の特徴的な笑顔でグリッドを明るくし、ファンは歓声をあげ興奮していた。
スクリーンからサーキットへ
米ドラマ『パークス・アンド・レクリエーション』のスター、アジズ・アンサリも目撃され、パドックにハリウッドの華やかさを加えた。彼の隣には多くのイタリアの有名人やアスリートがおり、グリッドはレーストラックというよりもレッドカーペットのように感じられた。
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心温まる身振りで、イタリアナショナルチームラグビーチームのメンバーもアクションに加わり、ライトアウト前にハースのドライバー2人と友情と国民の誇りを示すポーズをとった。
エミリア・ロマーニャGPの舞台裏で最も心を動かされたのは、今勢いを増しているF1スタードライバー角田裕毅だった。
ファンとチームが息を呑んだ土曜日の予選での激しいクラッシュの後、角田は新しいシャシーと回収された予備部品を完備した”RB21”で日曜日のレースを迎えた。
ピットレーンからスタートした彼は、チームの一晩の努力を無駄にすることなく存分に活かした。
プレッシャーを跳ね返す落ち着いた冷静なドライビングで、角田は10番手フィニッシュへと這い上がり、貴重なポイントを獲得した。
そのパフォーマンスは疑念を消し去っただけでなく、彼の昇格に対するレッドブルの信頼を再確認させた。
しかし、角田のサクセスストーリーが心を打つ一方で、彼のチームメイトであるマックス・フェルスタッペンは決定的な勝利を掴んだ。
素晴らしいドライビングスキルで、現チャンピオンは今シーズン2回目の勝利(イモラでの連続4勝目)を確保した。
1周目のタンブレロ、シケインにて、ポールポジションからスタートしたマクラーレンのオスカー・ピアストリに対する大胆な動きと圧倒的なパフォーマンスが、レッドブル・レーシングの400回目のグランプリを華麗に飾ることになった。
F1の次の開催地はスターも多く訪れるモナコGPで、レースがスターを引き立てる背景のように感じられることも多い。
この小さくも華やかな街へは、富豪や有名人が群れをなして降り立ち、パドックは海岸沿いのカンヌ国際映画祭に匹敵するキャットウォークへと変わる。
それはF1の最も華やかな姿を見れる場所であり、豪華ヨット、ハイブランドなアイテムの数々、セレブの目撃情報がエンジンの轟音と同じくらいレースウィークの一部となる場所だ。
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