角田、シルバーストンFP2で15位、マルコ氏「徐々に前進」

レッドブルの角田裕毅は金曜日のイギリスグランプリで第1回フリー走行(FP1)を欠席した後、第2フリー走行(FP2)から復帰し着実な進歩を見せた。FP1では、角田のマシンはチームの評価プログラムの一環としてF1デビューを果たした若手イギリス人ドライバー、アービド・リンドブラッドに託されていた。
FP2でトラックに戻った角田は、ミディアムタイヤでスタートし、シルバーストーンサーキットの困難なコンディションに適応しながら徐々にペースを上げた。ミディアムでの2回の走行後、角田はソフトコンパウンドに切り替えて2周のアタックラップを行い、セッション終盤にはロングラン・シミュレーションのためにミディアムに戻した。
角田はタイムシートで15位でその日を終え、1分26秒98のベストラップを記録した。これは5位のレッドブルドライバー、マックス・フェルスタッペンの1分26秒31から約7分の1秒遅れだった。
レッドブルと角田の両方にとって、セッションは大きなインシデントもなく建設的ではあったが、特筆すべき成果はなかった。それでも両ドライバーは、予選での競争力向上にはマシンセットアップの大幅な作業が必要だと示した。重要な焦点分野はマシンバランスだ。角田とフェルスタッペンの両方が、主に低速コーナーで持続的なアンダーステアを報告した。
「マシンの感触は問題ないが、明日に向けてやるべきことはまだたくさんある。でもシルバーストーンを楽しんでいる」と角田はセッション後に述べた。「先週末はマシンの感触が良く、レースまでマシンで感じた中で最高の感覚の一つだった。ペースも上がってきているので、今は微調整の段階だ。2台のマシンにいくつかの違いがあり、比較もあるので、週末の残りを通してすべてをまとめる方法を見てみよう」
角田は土曜日に予想される低温が自分に有利に働く可能性があると付け加えた。「簡単ではないが、少なくとも天気は上下しないようだ。でもイギリスでは分からない!フリー走行は1回しか走っていないが、ドライビングとセットアップで改善できることがいくつか既に分かっている。今はそれを最適化するだけだ」

レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコ氏は、その日のパフォーマンスについて慎重な評価を示した。「良くなっている。徐々に前進している!」とマルコは角田の努力について述べた。
この週末は、レッドブルシステム内での将来をかけて戦い続ける角田にとって重要な分岐点となる。その日早くのFIA記者会見で、チーム代表のクリスチャン・ホーナー氏は、角田が来シーズンのレッドブルでの席を確保する機会がまだあり、少なくとも現時点では席は安全だと再確認した。
予選を見据えて、角田は涼しいが依然として強風のコンディションを活用する挑戦に直面している。当面の目標はQ1を突破することであり、そこからレースでのポイント獲得を目指すことになる。
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