【ベルギーGP】角田裕毅、予選後コメント

ベルギーGPのスプリント予選でQ3進出を果たした角田裕毅は、レッドブル移籍後の予選での過去最高結果に手応えを口にした。シルバーストンではわずかにQ3を逃していただけに、今回の結果に対して「嬉しい。チームも予選直前にアップグレードを間に合わせてくれて、それがこの結果に繋がった」と振り返った。
角田が特に効果を感じたのは新しいフロアで、「まだ改善の余地はあるけれど、フロアの効果は大きかった。感触は確実に良くなっている」とコメント。リアウイングについては最新スペックではないことを匂わせたが、「どのパーツかは言えませんが、フロアは入っています。フロアが一番大きかった」と強調した。
Q3では日が差して路面温度が上がり、タイムが伸びにくい状況となったが、「使い古しのタイヤでは結構遅れていたけど、他のドライバーも同じように苦戦していた」と話す。プレッシャーのかかる状況でも「逆に楽しめた」と語り、「Q3に進んだのは久しぶりだったので、セッション自体を楽しめた。今日のポジションには満足している」と笑顔を見せた。
新しいフロアの効果については、「本当に、グリップが増えた感じ」とシンプルに表現し、「何戦前からかわからないけど、データ上でも差が出ていて、マックスとのラップタイムの差もそれほど大きくなかった。だから自分のエンジニアリングチームでも正しい方向に進んでいると分かっていて、それが形になったのが嬉しい」と手応えを語った。
旧仕様については「ちょっとスライドするともう戻ってこなかったけど、今の仕様はもう少しコントロールできるし、攻められるようになった」と改善点を実感。タイヤマネジメントについても、「それはまた別の話だけど(笑)、明日は雨になるかもしれないし、また違うストーリーになる」と述べた。
予選に向けては、「ハイブリッド的なスタイルでセットアップを変更していて、完全なドライに対しては少し妥協があった。でも雨でも対応できるようにしていた。もし完全ドライ専用のセットアップだったら、今日の予選は良くても雨になったら最悪だったと思う」と語り、どんな天候でも戦える準備があると自信を見せた。
予選直前にはフロントウイングの変更も噂されたが、「フロアだけ」と否定し、「全然違うマシンに乗っているようだった。正直、何をすればいいか分からないくらい。でもアップグレードには満足している。難しい部分もあったけど、メカニックが頑張って間に合わせてくれた」とチームに感謝した。
マックス・フェルスタッペンとの差については、「縮まったと思う。イモラでは問題もあったけど、今回は状況が違っていて、セットアップも大きく変えていない。同じような挙動を狙っていたけど、あとはグリップの問題だった」と振り返る。
スプリント予選ではターン5でスナップが出ていたことに関しても、「似てるけど全然違う。同じスナップでもフロアの影響だった」と明言。
日曜決勝に向けては「雨用とドライ用の両方を想定したセットアップにした。予選だけのことを考えたらもう少しできたかもしれないけど、明日は雨予報だし、シルバーストンでもちょっと火が出たこともあったから、両方できるようにしておいた」と戦略的な選択を明かした。
レッドブル加入後、予選7位・決勝8位という成績については「もう少し上に行きたかったけど、まだいくつかパーツが足りないと思う。すぐにとは言わないけど、これで多くのポイントを取りたい」と意気込みを語る。
「0.3秒の差は、これまでの予選では見られなかった」としながらも、「数日前までは差が大きかったけど、アップグレードを入れたことで方向性が良くなって、それがタイムにも出てきた」と語った。
Q3での最終アタックについては、「これまでは押し切ったタイムが出なかったこともあったけど、今回は違うと思った。かなり攻めることができた」と納得の表情。
最後に、「ウォームアップが難しくてポイントは取れなかったけど、チャンスはあった。ダウンフォースの影響もあった」とした上で、エンジニアのリチャードとも話を交わしたと明かしていた。
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