ハジャーに迫るレッドブル昇格 ロズベルグが示す“次の試練”

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今シーズンのF1で注目を集めているルーキー、アイザック・ハジャー。鮮やかな走りで存在感を示す一方、元世界王者ニコ・ロズベルグは「次なる試練」が待ち受けていると語っている。

フランス出身でアルジェリアにルーツを持つ20歳のハジャーは、わずか15戦目で初の表彰台を獲得。ランキングでは9位につけ、チームメイトのリアム・ローソンの倍近いポイントを積み上げている。誰もが予想しなかった快進撃だが、開幕戦は波乱のスタートでだった。雨のオーストラリアでクラッシュし、涙する姿を見せたことで、レッドブルのヘルムート・マルコから厳しい叱責を受けたのだ。

それでも日本GPで初入賞を果たすと、以降は安定してポイントを重ね、ザントフォールトでは表彰台にまで上り詰めた。成長のスピードは驚異的と言えるだろう。

そんな中、ロズベルグが懸念するのは“昇格”。「彼の問題は、レッドブルが来年にも昇格させる可能性が高いことだ」と指摘する。つまり、早ければマックス・フェルスタッペンの横に並ぶ日が来るかもしれないのだ。

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ただし、その座は決して簡単ではない。角田裕毅やリアム・ローソンも苦戦を強いられたように、ワールドチャンピオンの隣は苛酷な環境だ。ロズベルグは「経験を積む時間をもう少し確保すべきかもしれない」としつつも、「彼が示している可能性は計り知れない」と高く評価した。

シーズンを通じて結果を残し続けているハジャー。果たして彼は“昇格”というチャンスを受け入れるのか、それとも慎重に歩みを進めるのか。将来を占う大きな分岐点が迫っている。

確かに、レッドブルのシート、フェルスタッペンのチームメイトは名誉あるポジションに思える。しかし、本当にそうだろうか。これまで何人のドライバーがそこで自信を失ってきただろうか。

その難しさは、セルジオ・ペレスの例を見ても明らかだ。経験豊富なベテランですら勤め上げることができなかった座に、ルーキーのハジャーが挑むのは大きなプレッシャーだろう。

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とはいえ、2026年から導入される新レギュレーション下では、絶対的存在のフェルスタッペンでさえマシンに苦戦する可能性がある。そう考えると、ハジャーにとって挑戦する価値は十分にあるのかもしれません。ここで結果を残せば、レッドブルとの長期契約や将来の選択肢を広げる大きなチャンスとなるはずだ。

仮に他のドライバーと同じように自信を喪失し、ポジションを落としたとしても、まだ20歳。再起の道は残されている。これまでフェルスタッペンの隣で失敗してきたのは、むしろ“経験があるがゆえに型にはまってしまった”ドライバーたちだったのかもしれない。

しかし一方で、ロズベルグが語るように、レーシングブルズに残って経験を積むことが、長期的にはハジャー自身にとってプラスになる可能性もある。今のマシンを見るとレッドブルへの”昇格”は必ずしも良い結果ではないのかも知らない。

長年、フェルスタッペンのチームメイトに降り掛かってきた“呪い”を破るのは勢いを持ったルーキーなのかもしれない。しかし、その裏には才能のあるドライバーの芽がまた一つレッドブルによって摘まれてしまうリスクも潜んでいる。

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