フェルスタッペン、F1と耐久レースへの夢を両立
フェルスタッペン、F1と耐久レースへの夢を両立
アゼルバイジャン・バクー より マックス・フェルスタッペンは、”F1ドライバーとして”バクーに到着した。同時に、彼は普段あまり語られることのない耐久レースへの情熱や、チームメイトの苦戦に対する考え、そしてフェルナンド・アロンソへの敬意も明かした。
最近ニュルブルクリンクでGTカーを走らせた経験について
「自分はF1ドライバーかGTドライバーか」と問われた彼は、笑顔でこう答えた。
「やっぱり、F1ドライバーかな。」
レッドブル・パワートレインと2026年への挑戦
来季から新レギュレーションが導入される中、フェルスタッペンはレッドブルの自社エンジン開発について「大きな挑戦」と認めた。最近、彼はレッドブル・パワートレインの施設も見学している。
「必要な設備はすべて揃っているし、運営の仕方や作業環境の清潔さには毎回感心させられるよ」とフェルスタッペン。
「もちろん、(PU開発は)非常に難しい挑戦だよ。複雑な規格だからね。ただ、あと半年ほどで(来シーズンが)始まるから、もう時間の問題だよ」
F1を超えた自由な挑戦
三度のF1チャンピオンである彼は、他のレースに挑戦できる自由の重要性を強調した。
これはレッドブル顧問のヘルムート・マルコも支持している。
「ヘルムートもすごく喜んでくれてると思う。私の情熱を理解してくれてるしね」と彼は続けた。
「こうした挑戦ができることはとても大切なことだ。ただ、F1シーズン中にどれだけできるかは難しい・・・5年後、10年後に何が起こるか、今はまだわからないね」
若手ドライバーへの助言
フェルスタッペンは、フォーミュラカーに集中する若手ドライバーにもアドバイスを送る。
「F1だけを夢見るドライバーもいますが、選択肢は広く持つべきだよ」
「耐久レースにはキャリアを築くチャンスが多くある。F1だけに固執すると、時に危険だよ」
アロンソへの尊敬
フェルスタッペンは、フェルナンド・アロンソが初タイトルを獲得してから20周年を迎えるにあたり、彼への敬意を表した。
「彼の人間性や、年齢を重ねてもモチベーション高く、レースに挑む姿勢は本当に尊敬している」
「最近F1で勝てていないこともあるが、スピードが失われたわけではない。彼の挑戦には大いに敬意を抱いている」
チームメイトの苦戦
RB21で苦戦する角田裕毅については、フェルスタッペンも車の不安定さを認めた。
「シーズン中、セッティングを試行錯誤してきたよ」
「最近は車の挙動が少し安定してきたと感じる。今後のレースでは、マシンが安定した状態になれば、両ドライバーにとってプラスになるはず」
ニュルブルクリンクと耐久レースの目標
話の最後にフェルスタッペンはニュルブルクリンクでの体験に触れた。そこで彼は、将来的にル・マンに挑戦する計画の一環として、GT4カーでGTライセンスを取得していた。
「どんな車でも、あのサーキットは一周一周が楽しいんだ」とフェルスタッペンは振り返る。
「いつかは24時間耐久レースに出場するのが僕の夢だから、そのためにあのライセンスが必要になることは分かっていた。
今回はそれを取得する絶好の機会だったんだ」
ただし、耐久レースへの関心が高まっても、
彼は「トリプルクラウン(モナコGP、インディ500、ル・マン24時間)の達成には興味がない」と明かした。
「ル・マンには興味があるけど、トリプルクラウンは考えてない」
「インディカーを観るのは楽しいが、私は走るつもりはないね。」
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