グロージャン、ハースのテストに復帰

Romain Grosjean in Formula 1 Return at Mugello
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 バーレーンでの炎上クラッシュから約5年。あの事故でフォーミュラ1キャリアを終えたロマン・グロージャンが、ついに再びF1マシンに乗り込む。インディカーで活動を続けるグロージャンにとって、これは凱旋であり、未完のままだった物語を締めくくる機会となる。

今回の走行はF1の「旧車テストプログラム」の一環として行われるもので、グロージャンはハースの2023年型マシン「VF-23」をドライブする。かつてのハースクルーの多くも現地に集まり、チーム代表の小松礼雄も立ち会う。小松氏はロータス時代にグロージャンのレースエンジニアを務めており、今回もその役割を担う予定だ。テストと並行してピレリのタイヤテストも実施される。

「もう5年近く経ったなんて信じられません。この機会を与えてくれたチームに感謝しています」とグロージャンは語った。

「みんなに再会できるのが楽しみですし、VF-23でサーキットをサポートできることも嬉しいです。子供たちが2020年アブダビGPのためにデザインしてくれたヘルメットも、ついにF1マシンで使えます」

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Romain Grosjean in Formula 1 Return at Mugello

グロージャンがハースで最後に走ったのは、2020年バーレーンGP。オープニングラップでマシンは67Gの衝撃でバリアに突っ込み、瞬時に炎に包まれた。約30秒間炎の中に閉じ込められながらも奇跡的に脱出し、両手の火傷だけで生還。その映像は世界中に流れ、F1の安全技術を象徴する出来事となった。ファンからは「フェニックス(不死鳥)」と称えられた。

F1で通算179戦に出走したグロージャンは、2016年にハースの参戦初年度から加入。事故のため正式なお別れの場を持てなかったが、今回のテストが待望の瞬間となる。

「ロマンが5年ぶりにF1マシンへ戻ることをとても誇りに思います」と小松氏は語った。

「それも私たちのマシンで復帰するのは特別です。彼のキャリアを通じて一緒に働いてきたので、今回のテストは私にとっても特別な意味を持ちます。元クルーの多くが再集結する記憶に残る一日になるでしょう」

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