【アストンマーティンF1】フェルナンド・アロンソ「レーシングドライバーとサムライは似ている」
日本GPでは、自身の背中に入ったサムライのタトゥーをヘルメットに特別デザインし、『サムライ魂』(Spirit of the Samurai) の文字をマシンとガレージに刻んだフェルナンド・アロンソ。彼がこよなく愛し、自分のモットーとする日本古来の『サムライ魂』について語ったインタビューの一部を紹介する。
“勇敢さとは、ただ狂気じみたことをすることではない、限界を超えようと考えることでもない。勇敢さとは、戦いに臨むときに失敗を一切考えないことだ。”
フェルナンド・アロンソ
Q. サムライ文化との関係性は?
「レーシングドライバーとサムライはとても似ていると思う。規律、自信、恐れないこと。勝つというただひとつの目標のために戦う。」
「サムライにとっては死ぬことさえ特権であって、恐怖ではなかった。レーシングドライバーは、どのラップでも、どの瞬間でも、どのコーナーでも危険はある。何が起こってもいいように準備しなければならない。訓練、備えが必要だ。」
Q. 自身にとっての恐怖とは一体なんでしょうか?
「私が一番恐れているのは、うまくいかないこと、結果を残せないこと、勝てないことだ。新しいレース、新しい国に行き、多くの期待がある。アストンマーティンF1チームには750人いて、最高のマシンを生産している。ピットストップには20人のスタッフがいて、3秒以内にタイヤを交換する。エンジニアもいれば、ストラテジストもいる。」
「私を最高のポジションに置くためにみんなが全力を尽くしてくれている。私が一番恐れているのは、みんなが僕に期待しているものを提供できず、失望させてしまうことだ。」
Q. 失望にどう対処していますか?
「人生には成功よりも失敗がつきものだ。より強くなって戻るためには失敗に対処しなくてはいけない。それには規律、そして失敗から学ぶ心構えが必要だ。」
「失敗を敗北と捉えてはならない。失敗から復活を望むことは、モチベーションの元となる。サムライは、戦いでの失敗や、自分の中にあるハングリー精神をよりハードな訓練に生かし、次の戦いに臨む。」
Q. 自身にとっての忠誠心とは?
「サムライは家族、仲間にとても忠実だった。彼らは家族や自分たちのために戦った人々への忠誠心によって動かされていた。私にとっても同じだ。家族や友人といった存在が、私のF1での長年の成功の鍵だと思う。」
Q. F1のレースでまた優勝できると思いますか?
「どのレースでも、たとえ優勝争いをするほどの力がなくても、バイザーを閉じてグリーンライトが点灯したら、今日こそは優勝したいと思う自分がいる。99%の確率で失敗するけれど、1%でもその成功は待つ価値がある。勝ちたいという気持ちは常にある。初めて走ったときからそうだったし、今も同じだ。レースをすぐにやめるつもりはないよ。