ステラ代表、マクラーレンの勢い続くも慎重姿勢
マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、ブラジルGP後に満足と慎重さのバランスを取りつつ、ドライバーたちの働きを称えながらも、まだ改善の余地があると認めた。
レッドブルがマックス・フェルスタッペンをソフトタイヤに交換させた遅めの戦略的判断について質問されると、ステラ氏は笑みを浮かべた。「正直に言えば、そうであってほしいと思っていた。なぜなら私たちが少し楽になるから」と冗談を交えつつ語り、その後より慎重な見解を付け加えた。「冗談はさておき、今日はタイヤのデグラデーションが非常に大きく、ある時点で完全に摩耗してしまっていた。レッドブルも同じセットで走り切るのはリスクが高いとわかっていただろう。新しいソフトタイヤを温存していたことを考えると、それが正しい選択だったと思う」

また、ステラ氏はレッドブルの強力なレースペースと、新しいコンポーネントがもたらしたパフォーマンスの向上も認めた。「彼らは新しいミディアムとソフトタイヤをうまく使っていた。昨日の予選がなければ、フェルスタッペンは優勝争いに加わっていたかもしれない」
一方で、オスカー・ピアストリとキミ・アントネッリの接触については、ピアストリを擁護する姿勢を見せた。「ペナルティは間違いなく厳しかった。確かにオスカーはわずかにロックアップしたが、自分の軌道は維持できていた。それが最終的に重要なことだ。責任は共有されるべきだと思う。キミもオスカーがインサイドにいたことを認識していたし、あの接触は避けられたはずだ」
それでもステラ氏は、ピアストリのパフォーマンスから前向きな兆候を見出した。「第2・第3スティントでは非常にいいペースを見せていた。第1スティントはロックアップによるタイヤダメージを抱えており、ロングランのためにマネジメントしていた。しかし後半は、低グリップのコンディションによく適応できていた。それはポジティブな収穫だ」

次戦ラスベガスを見据え、ステラ氏は現実的な見通しを示す。「ラスベガスは昨年同様、激しいグレイニングと特殊なコンディションで、独自のレースになるだろう。ただ、この3戦を通じてオスカーは重要な学びを得ている。それがシーズン終盤を楽観的にさせてくれるだろう」
そして、ランド・ノリスのチャンピオンシップ状況については、慎重な姿勢を崩さなかった。「ドライバーとしてもチームとしても、ランドがブラジルやメキシコで見せたような週末を続けることが重要だ。ポイントのことはラスベガスの後に考える。一度に1レースずつだ」
2025年F1ブラジルGP 決勝 順位・結果
1.ランド・ノリス(マクラーレン)
2.キミ・アントネッリ(メルセデス)
3.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
4.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
5.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
6.オリバー・ベアマン(ハース)
7.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
8.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
9.ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)
10.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
11.アレックス・アルボン(ウィリアムズ)
12.エステバン・オコン(ハース)
13.カルロス・サインツ(ウィリアムズ)
14.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
15.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
16.ランス・ストロール(アストンマーティン)
17.角田裕毅(レッドブル)
DNF.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
DNF.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
DNF.ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)
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