ピアストリ、失格と裁定基準に不満「改善が必要」
ラスベガスGPを終えたオスカー・ピアストリは、失格処分だけでなく、スチュワードの裁定基準そのものにも強い不満を示した。ドライバーズランキング2位につけるピアストリは、最近の判断に一貫性を欠くと指摘し、改善を求めている。
ブラジルGPでは、ピアストリはキミ・アントネッリとの接触によりペナルティを受け、この裁定が大きな議論を呼んだ。 インシデントの際、アントネッリはフェラーリのシャルル・ルクレールを巻き込み、ルクレールはリタイア。一方でアントネッリとピアストリはそのままレースを続行できたものの、スチュワードは責任がピアストリにあると判断した。
この裁定は物議を醸し、カルロス・サインツやジョージ・ラッセルも「路面状況を踏まえれば厳しすぎる」と批判。ピアストリ自身も、ブレーキをロックさせながらも「まだコントロールできていた」と反論していた。
そうした経緯があるだけに、今回のラスベガスGPの1コーナーでリアム・ローソンから接触を受けながら、スチュワードが「通常のレースインシデント」として不問とした判断には、さらに苛立ちを募らせた。
ピアストリはレース後、「分析する気にもならない。そういうものだ」と語り、話を切り上げた。

ただし、改善の必要性については明確に意見を述べた。
「来週、スチュワードとのミーティングがある。ガイドラインはドライバー全員で決めたもので、多くの場面ではしっかり機能している。でも一部には明らかに改善の余地があるし、ルールを少し利用しているように見えるドライバーもいる」
さらに、「レーシングとして望ましくない場面が時々ある。来週しっかり話し合えば、スポーツの前進につながるはずだ」と続けた。
落胆の理由は裁定だけではない。レース後、ピアストリはチームメイトのランド・ノリスと同様に失格処分を受けた。マシンのフロア(スキッドブロック)が規定以上に摩耗していたためだ。
ピアストリは次のように語った。
「もちろん失望している。フロアが削れすぎていたことで、今週末はノーポイントになってしまった。僅差の戦いの中で、僕たちは常にわずかな性能向上を狙っているが、今回はそれが裏目に出た。ここからリセットして集中し直し、残り2戦で可能な限りポイントを稼ぐ必要がある」
そして、前向きな材料として最後にこう付け加えた。
「次の2つのサーキットでは、これまで僕たちは強さを見せてきた」
2025年F1ドライバーズポイント
1.ランド・ノリス (マクラーレン)(390)
2.オスカー・ピアストリ (マクラーレン)(366)
3.マックス・フェルスタッペン (レッドブル)(366)
4.ジョージ・ラッセル (メルセデス)(294)
5.シャルル・ルクレール (フェラーリ)(226)
6.ルイス・ハミルトン (フェラ-リ)(152)
7.キミ・アントネッリ (メルセデス)(132)
8.アレックス・アルボン (ウィリアムズ)(73)
9.アイザック・ハジャー (レーシングブルズ)(51)
10.ニコ・ヒュルケンベルグ (ザウバー)(49)
11.カルロス・サインツ(ウィリアムズ)(48)
12.オリバー・ベアマン (ハース)(41)
13.フェルナンド・アロンソ (アストンマーティン)(40)
14.リアム・ローソン (レーシングブルズ)(36)
15.エステバン・オコン (ハース)(32)
16.ランス・ストロール (アストンマーティン)(32)
17.角田裕毅 (レッドブル)(28)
18.ピエール・ガスリー (アルピーヌ)(22)
19.ガブリエル・ボルトレート (ザウバー)(19)
20.フランコ・コラピント (アルピーヌ)(-)
21.ジャック・ドゥーハン (アルピーヌ)(-)
【関連記事】
- ノリス、ラスベガスGP失格に落胆「多くのポイントを失い残念」
- 【速報】マクラーレン、ラスベガスGPで失格処分―プランク摩耗違反でタイトル争いに影響
- 【ラスベガスGP決勝】フェルスタッペンが優勝、角田は14位
- 【ラスベガスGP】 予選結果―ノリスがポール、角田は19番手
