TOYOTA GAZOO Racing、ハースの新たなタイトルパートナーに
ハースは TOYOTA GAZOO Racingとの関係強化を象徴する動きとして、2026年、正式名称を 「TGR Haas F1 Team」 とすることを発表した。トヨタ自動車のモータースポーツ競技・R&D部門である TOYOTA GAZOO Racing(TGR) が、アメリカのF1チームであるハースのタイトルパートナー権を取得する形だ。
2024年10月に複数年の技術パートナーシップを締結していた両者だが、今回のタイトルパートナー契約は、両チームの関係の根幹となる「People, Product, Pipeline(人材・製品・育成の流れ)」に向けた取り組みをさらに強固にするものとなる。ドライバー、エンジニア、メカニックなどの重要な人材育成を通じ、持続可能なモータースポーツ産業と文化を築くことが目的とされている。
すでに両者の協力の一つとして象徴的なのが、2025年シーズンを通じて実施された初の本格的TPCプログラムである。この取り組みは、2026年から正式に 「TGR Haas Driver Development Program」 として展開される。
ハースのチーム代表である小松礼雄氏は次のように述べている。
「今回のタイトルパートナー契約でTGRとの関係をさらに深められることは、当然ながら大きな名誉だ。これまでの協力関係は期待通りのものだった。今年のTPC走行の成功がその証拠だが、2026年に向けてバンブリー本拠地にシミュレーターを導入するなど、舞台裏での取り組みも多く進んでいる。人材育成も両者が協力して進めており、非常に大きな恩恵を受けている。これはパートナーシップが成熟するにつれ、さらに増していくだろう。ドライバープログラムの強化も楽しみで、TGRが支える才能の厚みが非常に心強い」
また、トヨタ自動車会長・豊田章男氏は次のようにコメントした。
「2025年シーズンの様々な苦難の中で、TGRの若いドライバーやエンジニアたちが自らの可能性を信じ始め、より大きな夢に挑もうとする姿を見ました。その変化には深く心を動かされました。そして今日、私は自信を持って言えます——トヨタはついに動き出した、本当に動き出したのだと。若い仲間たちの可能性を信じ、未来に向かって共に歩んでくれたジーン・ハース氏、小松さんに心から感謝します」
「今回、ハースとのパートナーシップをさらに進めることで、TGRの“People, Product, Pipeline”はかつてないスピードで加速するでしょう。次世代が世界の舞台へ踏み出す時が来ました。ジーン、礼雄さん、そしてTGR Haas F1 Teamのみんなと共に、未来に向けた文化とチームを築いていきます。トヨタは今、本当に動き出しました」
TGR Haas F1 Teamは1月23日(金)に2026年のマシンVF-26のリバリーをオンライン公開し、1月26〜30日にスペイン・カタルーニャサーキットで実施されるプライベートテストへ臨む。
各チームは3日間の走行が許可され、続く2月にはバーレーン・インターナショナル・サーキットで公式テストが2回行われる。
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