ハジャー、フェルスタッペンの新チームメイト就任へ自信 「最初の1ヶ月は遅いと受け入れる」
レッドブルで2026年シーズンにマックス・フェルスタッペンのチームメイトを務めることが決まったアイザック・ハジャーは、自身には“正しいアプローチ”があると語り、過去のドライバーたちが陥った落とし穴を避けたいと強調した。
カタールGPとアブダビGPの間の火曜日、レッドブル陣営は来季のラインアップを正式発表。ハジャーはカタールGP週末に昇格を知らされ、一方でリアム・ローソンと角田裕毅はカタール後に来季の去就を通達された。
2026年、ハジャーには巨大な挑戦が待つ。ダニエル・リカルド以来、誰一人として成功できなかった“フェルスタッペンの横に並ぶ仕事”に挑むことになる。
しかしハジャーには、過去のドライバーにはなかった追い風がある。それが2026年の全面的なレギュレーション変更だ。

ハジャーはメディア取材でこう語る。
「はい、これ以上ないほど良いタイミングだと思う。完全な新車になるので、マックスもそのクルマを分かっているわけではない。僕たちは同じゼロからスタートできる。レッドブルに来る立場として、本当に恵まれていると感じている。もしクルマがある方向に開発されていくなら、僕もそこに関わることができるし、ときには僕の意見が影響するかもしれない。とてもワクワクしている」
それでも相手はフェルスタッペンだ。4度(アブダビで5度目となる可能性も)の世界王者に挑む必要がある。ピエール・ガスリー、アレクサンダー・アルボン、セルジオ・ペレス、角田裕毅、誰もが希望を持って挑んだが、最終的に跳ね返されてきた。
ハジャーはその歴史を学び、シーズンへの向き合い方をはっきりさせている。
「大事なのは、最初の1か月は自分が遅いと受け入れることだ。その心構えがあれば、データを見て“自分にはまだできない”と感じても、フラストレーションを抱えずに準備できる。それを分かっていれば、より先に進める」
そしてフェルスタッペンについて、ハジャーは印象的な表現を使った。
「マックスには“ドライビングスタイル”というものがない。与えられたクルマに合わせる。その適応力こそが彼の強さだ」
「だから彼は来年のクルマでも今年と同じように速いでしょうし、その前の年とも変わらない。常に適応していくんだ」
それでも“どうせ勝てない”という考え方では精神的に崩れかねない。しかしハジャーはそうは思わないという。

先輩たちが間違えた“考え方”
「前任者たちは逆に考えていたと思うんだ。みんな自分は特別だと思っている。“相手は人間だし、自分が勝てるはずだ”と。でもそこで叩きのめされてしまう。そして雪だるま式に悪循環が始まる」
「でも、もし最初から“勝てないだろう”と思っていれば、相手はグリッドで最高のドライバーなのだから、序盤に自分が遅い確率が高いのは当然。ならば受け入れて、そこから歩み始めればいい。もちろん、マックスと同じ速さになりたいし、そう願っています。でも現実的には、その可能性は高くない」
このアプローチがレッドブルの指示なのか、それとも本人の意志なのかと尋ねられると、ハジャーは即答した。
「自分自身の考えです」
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