ハミルトンはモチベーションを失っているのか? ルクレールの見解
ルイス・ハミルトンが2025年シーズン終盤に「シーズン終了を待ち望んでいる」と繰り返し語ったことで、モチベーション低下を巡る議論が広がっている。この点について、フェラーリのチームメイトであるシャルル・ルクレールが自身の見解を明かした。
ハミルトンはシーズン序盤から、「フェラーリで本来のパフォーマンスを発揮するには時間が必要だ」と語ってきた。12年間在籍したメルセデスを離れ、チーム、マシン、エンジン、そしてチームメイトまですべてが新しい環境となったことは、7度の世界王者にとっても簡単な挑戦ではなかった。
それでも、第2戦中国GPでは早くも存在感を示す。上海で行われたスプリントではポールポジションを獲得し、そのまま優勝。移籍直後にもかかわらず、実力を証明する結果を残した。しかし決勝では状況が一変し、フェラーリの2台はともに技術的な不適合により失格となった。

この出来事は、フェラーリ、そしてハミルトンにとって苦難のシーズンの序章に過ぎなかった。ハミルトンは年間を通じてグランプリで一度も表彰台に立つことができず、最終的にドライバーズランキング6位でシーズンを終えた。一方、ルクレールは7回の表彰台を獲得したものの、ランキングは5位にとどまり、両者の間には最終的に86ポイントの差が生じた。
ハミルトンは自身のパフォーマンスを率直に振り返り、厳しい自己評価を口にしてきた。また、2025年限りで現行マシンが役目を終えることについて、「正直うれしい」とも発言。この言葉がきっかけとなり、通算105勝を誇るベテランの引退説が再燃することとなった。
もっとも、ハミルトン本人は引退の可能性を明確に否定している。そうした中で、ルクレールもチームメイトの姿勢に疑念はないと強調した。
「ルイスは常に非常に高いモチベーションを持っている。確かにシーズン終盤は彼にとって厳しいものだったが、それはチーム全体に言えることだ。マシンはどんどん扱いづらくなっていった。でも、来年は必ず巻き返せると確信している」
困難な1年を経て、フェラーリとハミルトンがどのような反撃を見せるのか。2026年を見据えた両者の動向に、引き続き注目が集まっている。
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