アルピーヌで侵入事件発生―狙われたのは何だったのか？

フランスで奇妙な事件が発生した。ヴィリー・シャティヨンにあるアルピーヌF1のオフィスに、2人の人物が侵入した。捜査当局にとっての大きな謎は、侵入者たちが一体何を探していたのか、ということだ。

最初にこの事件を報じた日刊紙『ル・パリジャン』によると、侵入が起きたのはパリ中心部から南へ約30kmに位置するプレジデント・ケネディ通り沿いの施設。11月10日の夜、2人組がフランスのF1チームの本部に侵入したという。初期調査の段階では盗難物は確認されておらず、捜査官たちの焦点は“何のために侵入したのか”という犯人の動機に向けられている。

警察関係者によれば、侵入が確認されたのは午後10時頃。2人組は入口エリアの窓を割って建物のロビーに侵入した。そして、1階にはほとんど留まらず、経営陣や幹部のオフィスが並ぶ上階へ向かったとみられている。エヴリー検察庁は捜査が進行中であり、現時点で逮捕者はいないことを認めた。事件は地域犯罪課が担当している。

複数のオフィスのドアが壊されており、侵入者が施設の内部構造を把握していた可能性も示唆されている。ただし侵入から警察の到着までわずか数分間だったとみられ、驚くべきことに、物品・書類・設備を含めて何も盗まれていなかった。「何も持ち去られておらず、従業員も不在だった」と、チーム関係者が同紙に語っている。

それでも捜査は続いている。法医学専門家が現場で証拠を採取し、当局は侵入者がオフィス内で何を探していたのかを解明しようとしている。産業スパイの線も、理由の1つとして排除されていない。

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