ニューウェイ氏が警告、「これは途方もない作業だ」
来年、F1のドライバーたちは新世代のマシンでチャンピオンシップを争うことになる。各チームは現在、その開発を急ピッチで進めているが、設計の天才として知られるエイドリアン・ニューウェイ氏は、その作業がいかに大きな挑戦を伴うかを強調している。
今シーズンはまだ終わっていない。残り3戦のグランプリとシーズン後テストが控えており、それが終わると現行マシンはサーキットから姿を消すことになる。というのも、来年は車両規則が大きく変わり、新世代のマシンが投入されるからだ。最高峰のエンジニアたちには、ドライバーと同様に高い要求が突きつけられている。
ニューウェイ氏はアストンマーティンのチームサイトで、新型マシンの開発がいかに大変な作業になるかを説明している。「F1マシンは非常に複雑な機械になった。コンピューター時代の到来によって、より深い分析が可能になったからだ。その結果、現在のマシンはおよそ1万5000点ものパーツで構成されている」

「そして来年のマシンを見ると、現行パーツのほとんどが流用できないことがわかる。これは設計面でも技術面でも、まさに途方もない作業だ」と、ニューウェイ氏は警告する。それでも彼は、この巨大な課題を前向きに捉えている。「どのF1チームにも、空力、機械設計、シミュレーション、エンジニアリングといった部門がある。私が魅力を感じるのは、これらすべての部門が協力し合い、細部から全体まで一貫したひとつの製品を形にすることなのだ」
さらに、アストンマーティン自体も変革の途上にあると語る。「我々は急速に成長してきた。今は、全員がうまく協力できるようにしなければならない。現在、チームは300人のエンジニアを抱えている。協力こそが最も重要な要素であり、それが我々の可能性を最大限に引き出せるかどうかを決めるのだ」
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