ベッテル、マルコ氏退任に敬意「レッドブル成功の礎を築いた存在」
レッドブルのスポーツアドバイザーを長年務めてきたヘルムート・マルコ氏が引退を発表したことを受け、元世界王者セバスチャン・ベッテルが、その功績を称えるコメントを寄せた。
マルコ氏は、レッドブルおよびセカンドチーム(現在のレーシングブルズ)で約20年にわたりドライバー育成と選抜を担い、今週初めに正式な退任を表明した。在任中、彼の管理下から20人のドライバーがF1に昇格し、そのうちセバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルド、マックス・フェルスタッペンの3人がグランプリウイナーとなっている。
特にベッテルとフェルスタッペンは、ともに4度の世界チャンピオンに輝き、F1通算124勝を記録。そのうち109勝は、レッドブル・レーシング、あるいはマルコ氏が2008年から運営に深く関わってきたトロロッソ(現レーシングブルズ)での勝利だった。

一時はマルコ氏の後任候補とも噂されていたベッテルは、F1-Insiderの取材に対し、率直な心境を明かしている。
「正直、他の皆さんと同じように驚いた」とベッテルは語った。
その上で、マルコ氏の長年の貢献を強調し、こう続けた。
「ヘルムートの今後の幸運と、当然の引退を心から願っている。彼はレッドブル・レーシングとトロロッソの成功の立役者だ。ドライバー選考だけでなく、チーム構成、人事、戦略といった重要な決定も、彼を中心に行われてきた。ヘルムートは、F1におけるレッドブル・レーシング成功の創始者と呼べる存在だと思う」
レッドブルの黄金時代を陰で支えたキーパーソンの退団に、F1界からは改めてその影響力の大きさが浮き彫りになっている。
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