【ラスベガスGP金曜日】ブラッド・ピットとハミルトン、F1映画撮影でリアルを追求

水曜日と木曜日、ラスベガスの街はジョセフ・コシンスキー監督とジェリー・ブラッカイマー製作による待望のF1映画の撮影再開で活気に包まれた。ブラッド・ピット主演の本作は、昨年の業界ストライキによる遅延で2023年ラスベガスGPでの撮影に参加できなかった後、再び活動を開始している。

ルイス・ハミルトンの映画での実践的な役割

アップルが支援するこのプロジェクトでプロデューサーを務める7度のF1ワールドチャンピオンであるルイス・ハミルトンは、F1のスピーディーな世界を本物そのままに捉えることに尽力してきた。リバティメディアの投資家たちに語る中で、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーは、ハミルトンの貴重な意見を称賛しながら、その細部へのこだわりが予算に与える影響について面白おかしく語った。

「ルイス（ハミルトン）は耳で間違ったギアを聞き分けることができた」とブラッカイマーは語った。「シルバーストーンの3コーナーで使用される正確なギアを特定するなど、彼が提供する細部の水準は、映画に比類のない真正性をもたらす。時には彼の指摘を聞きたくないこともある。修正のためにより多くの費用がかかるが、素晴らしい作品にするために全力を尽くしている」

ハミルトンは最近のプレスインタビューで、3億ドルの製作費という報道を「ナンセンス」と一蹴し、誇張された予算報道を否定しているが、プロジェクトの実際のコストは非公表のままだ。業界ストライキと物流上の課題による遅延は、大きな財政的影響を及ぼしたと考えられるが、制作チームは具体的な数字を明かしていないのだ。

F1のリアリズムをスクリーンへ

本作は、スポーツの現実的な描写への高い期待とともに、すでにファンの間で話題を呼んでいる。ハミルトンの貢献は、ドライバーが受ける肉体的・精神的な負担の描写にまで及ぶ。ブラッカイマーによると、ハミルトンはブラッド・ピットと密接に協力し、F1ドライバーが直面するレース後の疲労など、小さいながらも重要な細部についてアドバイスを行っているとのことだ。

「ルイスは、特にシンガポールのような過酷なコンディションでレースを終えると、ドライバーはマシンから出るのがやっとなほど疲れ切っていることを指摘した」とブラッカイマーは説明した。「彼らはレース中に約4.5キロの体重を失い、プレスカンファレンスの前に横になる必要がある。我々は、F1ドライバーになるために本当に必要なことを描き出そうとしている」

単にF1と題された本作は「大規模な」制作と評され、NetflixのDrive to Survive（邦題：栄光のグランプリ）を超える文化的影響力を持つと予測する声もある。シルバーストーンやラスベガスなど、実際のグランプリでの撮影も魅力の一つとなっており、ファンは2025年6月の公開を心待ちにしている。

ラスベガスGPの予選結果

本日の予選では、映画では描けないようなドラマが展開された。ラスベガスでのタイトル獲得が期待されているマックス・フェルスタッペンが週末を通してマシンのセットアップに苦戦する中、ランド・ノリスにはさらなるプレッシャーをかけるチャンスがあったが、ノリスは予選6番手に留まり、5番手となったフェルスタッペンの背後に位置することとなった。セッションの際立ったパフォーマンスは、素晴らしい週末を過ごしたメルセデスのジョージ・ラッセルのものだった。残念ながら、チームメイトのハミルトンの不運は続き、最終ラップで苦戦し10番手に留まった。アルピーヌのピエール・ガスリーが3番手という印象的な結果を残し、2番手のカルロス・サインツの背後につけた。また、日本のヒーローである角田裕毅は7番手という素晴らしい予選結果で、喜びの表情を見せていた。

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