アルボン、日本GPで“謎の連続ピット” ウィリアムズが下した判断とは
日本GPの終盤、ウィリアムズのアレックス・アルボンは立て続けにピットストップを行い、大きく順位を落とした。この不可解な動きの裏には、チームの戦略的判断があった。
中継ではあまり大きく取り上げられなかったものの、ファンの間では「なぜ何度もピットに入っているのか?」と疑問の声が上がっていた。
鈴鹿でのアルボンのピットストップを振り返ると、まず22周目、オリバー・ベアマンのクラッシュによるセーフティカー導入のタイミングでタイヤ交換を実施。ここまでは他車と同様、通常の戦略だった。
しかし、終盤にアルボンはさらに2度ピットへ。45周目と、そのわずか8分後の49周目に再びタイヤを交換している。この間、彼はソフトタイヤを装着した後、すぐにミディアムへ戻しており、通常のレース戦略とは考えにくい動きだった。
この行動について、アルボンはレース後次のように説明している。
「トラフィックに捕まってしまい、実質的に何もできない状態だった。だからフロントウィングのいくつかの点をテストし、データを収集して理解を深めるための走行に切り替えたんだ」
対象となったフロントウィングは、開幕戦オーストラリアGPでも課題となっていた部分。今回の連続ピットは、その検証を目的とした“走行テスト”だったというわけだ。
そして、アルボンはマシンの現状についても言及している。
「フィーリング自体は悪くない。チームはここ数週間、マシンをいい状態に持っていくために懸命に働いてくれた。現時点では、僕たちは今できる最大限の結果を出している。ただ、まだ解決すべき問題があり、マシンにさらにスピードを持たせる必要があるんだ」
ウィリアムズはプレシーズンのシェイクダウンを欠場しており、他チームに比べてデータ不足の状態にある。そのため、入賞の可能性が低かった日本GPでは、レースを“フリー走行の延長”として活用する判断が下された。
これからF1は約5週間のインターバルに突入する。このタイミングでのデータ収集は、チームにとって極めて重要だ。アルボンの異例とも言える連続ピットストップは、単なる混乱ではなく、次戦以降を見据えた意図的な戦略だったのである。
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