F1 2026年 第2回バーレーンテスト初日─ラッセル最速、FIA規則論争も激化
バーレーン・インターナショナル・サーキットで行われているF1プレシーズンテストは4日目(第2回バーレーンテスト初日)を迎え、ここまでで最も鮮明な勢力図が浮かび上がった。メルセデスのジョージ・ラッセルが最速タイムを記録し、マクラーレンのオスカー・ピアストリ、フェラーリのシャルル・ルクレールが続いた。一方で、2026年シーズン開幕を前に、レギュレーションを巡る議論も一段と熱を帯びている。
ラッセルは1分33秒459をマークしてトップ。ピアストリが0.010秒差で2番手、ルクレールが1分33秒739で3番手に入った。ラッセルは77周を走破し、この日の最多周回も記録。メルセデスがパフォーマンスと信頼性の両立を重視している姿勢を強く印象づけた。
サヒールは晴天に恵まれ、風も弱く安定したコンディションとなった。午前はルクレールが最速だったが、テストでは燃料搭載量やエンジンモードが非公開のため、ラップタイムだけで単純な比較はできない。午後には多くのチームがドライバーを交代したが、レッドブルは技術的作業の影響で走行時間が限られていたアイザック・ハジャーを続投させた。

大きな中断は、アストンマーティンのランス・ストロールがターン11でコントロールを失い赤旗が提示された場面のみ。日没に向けて路面温度が下がると、より実戦に近いコンディションへと移行した。ピアストリが一時トップに立ったが、最終的にはラッセルが上回った。
トップ3に続いたのは、マクラーレンのランド・ノリスとメルセデスのキミ・アントネッリ。現時点ではメルセデスとマクラーレンが好調さを示し、フェラーリも安定して上位圏を維持している。アストンマーティンは断続的な信頼性の課題を抱えつつも周回数を優先。また、新規参戦のキャデラックは厳しい一日となった。
そして、この日の記者会見では、ドライバーたちの発言も注目を集めた。登壇したのはマックス・フェルスタッペン、ルイス・ハミルトン、フェルナンド・アロンソの3人の元世界王者に加え、バルテリ・ボッタス、ガブリエル・ボルトレート。

フェルスタッペンは新エンジン規則への批判について問われ、「僕らは自由な世界に生きている。言論の自由」と発言。スタート手順の複雑化に関する懸念には、「もし君が安全でないと感じるなら、いつでもピットレーンからスタートできるよ」と応じた。他カテゴリーとの比較については、「フォーミュラEはフォーミュラEのままでいい。僕らはフォーミュラ1であり続けるべきだ」と述べ、独自性を強調した。
チーム代表会見では、レーシングブルズのアラン・パーメイン氏がリザーブ体制について説明。「ユウキが引き続きファミリーの一員でいてくれてうれしい」と角田裕毅に言及し、「彼は長年このチームの一員だ。彼のインプットは非常に、非常に貴重になる」と続けた。角田は週末を通じて技術的フィードバックを提供する役割を担う。一方で、岩佐歩夢は主にシミュレーター作業と一部FP1出走を担当する見込みで、二段構えのリザーブ体制が敷かれている。
トラック外ではレギュレーション論争も継続中だ。ドライバーたちはスタート手順やエネルギーマネジメント、安全性について非公開の会合を実施。ただし、FIA(国際自動車連盟)関係者によれば、即時のルール変更に向けた強い動きは見られないという。

技術面では重要な動きもあった。FIAは2026年8月1日以降、圧縮比の測定を常温条件だけでなく、130度の実走行温度でも実施する案を提出。より実戦に近い条件での検査導入を目指すものだ。この提案は正式承認が必要だが、メーカー側に調整を迫る可能性があり、とりわけメルセデスへの影響が指摘されている。
燃料承認も進行中で、レッドブル陣営はエッソが承認済み。一方、メルセデスは2026年仕様のペトロナス燃料について承認待ちと報じられている。
テストは木曜日も続き、フェルスタッペンは終日走行予定。会見でもさらなる発言が予想される。
開幕戦オーストラリアGPまでの走行機会は残りわずかだ。勢力図は徐々に固まりつつあるが、舞台裏での規則をめぐる攻防も同時に加速している。
【関連記事】
