ハータがF2参戦へ、F1への危険な賭けに出る

コルトン・ハータは、2026年シーズン終了後にインディカーを離れフォーミュラ2に参戦することで、キャリアの大きな転換点を迎える決断を下した。
25歳のアメリカ人ドライバーのハータは水曜日、キャデラックによってテスト・開発ドライバーとして正式に発表された。同チームは2026年にセルジオ・ペレスとバルテリ・ボッタスを擁してF1デビューを予定している。この役割において、ハータはシミュレーター開発作業に参加し、特定のフリー走行セッションに出走する可能性もあるが、主要プログラムはF2で行われる。目的は明確で、F1参戦に不可欠なスーパーライセンス取得に必要なポイント蓄積と、ピレリタイヤや欧州サーキットへの習熟を図ることにある。これらは管理が困難とされる分野だ。インディカーではスター選手として実績を積んできたハータだが、F1に必要なライセンスを得るための「欧州中心のポイントシステム」が壁となり、長い間道を阻まれてきた。今回のF2参戦は、その壁を乗り越え、F1という夢に近づくための大きな一歩となる。
ただし、F2は世界最高峰カテゴリの一つであり、全車同一のシングルシーターによってドライバーの純粋な才能と適応力が試されるため、リスクも伴う。欧州でのシングルシーター経験をほとんど持たないハータは、将来を危険に晒すことなく自身の価値を早急に証明する必要に迫られる。キャデラックにとって、この賭けは戦略的意味を持つ。アメリカ人ドライバーをプログラムに組み込むことは、F1が米国で人気急上昇を見せている時期において相当な資産となり得る。ハータにとっては、エリートレベルに到達し最終的にF1の舞台に立つための、おそらく最後の絶好の機会となる。
インディカーてわ9勝を挙げるハータについて、オフトラック・ポッドキャストのホストであるヒンチ、ロッシとともに語ったトーリスは次のように述べた。「我々には彼をアンドレッティのインディカーチームに残す選択肢もあった。しかし彼はF1への夢を追いかけるために、大きなリスクを取る道を選んだ。彼はインディカーを離れる、F1に直接行くわけではない。テスト・開発ドライバーの役割があり、F2を経験することになる。彼はサーキットやタイヤについて学ぶ。タイヤはこのカテゴリーで非常に重要な要素であり、その点がインディカーとの大きな違いでもある。だからこそ、そのリスクを背負って挑戦するコルトンを本当に誇りに思う」とトーリスは語った。
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