ホーナー「問題は把握している。あとは解決するだけ」

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レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、2025年F1第4戦バーレーンGP後に行ったインタビューで、週末を通じて直面した数々の問題について率直に語った。

「今回のレースでは、ピットガレージ内の配線トラブルにより、ピット作業中の信号システムが故障。これにより通常の自動リリース機能が使えず、急遽マニュアルでの対応に切り替えることを余儀なくされた。ピットストップ自体は2秒と良いタイムだったが、信号が出なかったことでドライバーは発進できなかった」とホーナーは説明。「原因となった機材はすでに調査対象として隔離済みで、徹底的に見直す」と語った。

加えて、レース中にはブレーキのバランスやマシンの反応にも問題が出ており、ドライバーがブレーキング時にマシンを信頼できず、コーナー進入で苦しんだという。「ブレーキに“噛みつく感覚”がなく、フィーリングに欠けていた。ドライバーが自信を持てない状態では、理想的な走りはできない」とも明かした。

より深刻なのは、こうした問題の背景にあるシミュレーションツールと実際のマシンのの“ズレ”だ。風洞を含むチームの開発設備と実際のトラック上の反応に大きなギャップがあり、「まるで2つの違う時計で時間を測っているようなものだ」と表現。予測された空力挙動と現実の反応が一致していないことが、開発を難しくしている。

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ホーナーは、「今はレギュレーション終盤に差し掛かっており、各チームの開発余地は限られている。そうした中で、我々の風洞の限界が明確に見えてきた」と述べた。なお、新しい風洞施設は2027年に完成予定だが、それまでの18カ月間は今の設備を最大限活用する必要があるという。

それでも、角田裕毅の週末のパフォーマンスについてはポジティブな評価を口にした。「予選トップ10入り、そして決勝でも入賞を果たした。非常に堅実な週末だったと思う。チームメイトのマックス(フェルスタッペン)との差も12~14秒ほどで、十分に評価できる内容だ」と称賛した。

レース後には、「24戦ある長いシーズンの中の1戦に過ぎない。今はドライバーズランキングで8ポイント差。問題点は明確だ。あとは修正していくだけ」と語り、冷静さを保ちながらも巻き返しへの意欲を見せた。

次戦は数日後に控えたサウジアラビアGP。世界最速の市街地サーキットといわれるジェッダで、レッドブルがどこまで修正を進めてくるのか注目が集まる。

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