マルコ、危機的状況を懸念「パフォーマンスを取り戻さなければ」

2025年F1第4戦バーレーンGPでの苦戦を受け、レッドブルのアドバイザーであるヘルムート・マルコは、現状に対する強い危機感を示した。
「一刻も早くマシンのパフォーマンスを取り戻す必要がある」とレース後に語ったマルコ。「そしてピットストップのような基本的な要素も、きちんと機能しなければならない。マシンが最速でなく、ピット作業もうまくいかないようでは、到底許容できるものではない」
王者レッドブルにしては珍しく週末を通してペースが上がらず、マックス・フェルスタッペンの粘り強い走りにも関わらず、上位争いに絡むことができなかった。マルコは「リズムがつかめず、レース中にリスクを取る余裕もなかった」と語り、「最終的な勝負にも出られなかった」と悔しさをにじませた。
フェルスタッペン自身も「今のところ、タイトル争いをしている気がしない」と率直なコメントを残しており、マルコもその見解に同意。「私も非常に懸念している。現状、問題が多すぎる」と危機感を露わにした。
レッドブルの課題は一つではなく、複数が絡み合っていると説明。「一番の問題はバランス。さらにブレーキの問題もあり、さらには通常通り行えるはずのピット作業も乱れた。ひとつの問題が、次の問題を引き起こす悪循環が起きている」と述べ、「特に金曜日の準備段階が不十分だった」と週末の入りから全体を見直す必要があると強調した。
「現時点では、我々はグリッド上で4番手のチームだと言わざるを得ない」と認めたマルコ。すぐに大きなアップグレードが投入される予定はないものの、セットアップと準備の改善によって挽回を狙う方針だという。「イモラでの改善を目指している」とも明かした。
そんな中でも、角田裕毅の走りについては「良かった。安定感のある内容だった」と評価。しかし、同時に「マシンの改善はまだまだ必要」とも強調した。
本来の強みを発揮できないまま迎えたバーレーンGP。ライバルチームが着実に力をつける中、ヨーロッパラウンドに突入する前にチームがどれだけ早く立て直しを図れるかが、今後の鍵を握ることになる。
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