FIAが高温対策議定書を発動、ドライバーは冷却対策選択を迫られる

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FIAは、気温が31度を超えるシンガポールGPで高温警報を発令した。これにより、レースは過酷なサバイバルテストと化す可能性がある。
ドライバーは重要な決断を迫られている。冷水を循環させる冷却システムである冷却ベストを着用するか、あるいはマシンに追加のバラストを搭載するかの選択だ。
この措置は、2023年のカタールGPを想起させる。当時は極限状態により、レース後に複数のドライバーが医療処置を受ける事態となった。それ以降、FIAはドライバー冷却システムを開発してきた。特に今年初めのバーレーンでジョージ・ラッセルがテストを実施した。イギリス人ドライバーはその有効性を評価しつつも、コクピットの限られたスペースでの制約を指摘していた。
このシステムが今シーズン義務化されていない一方で、規則(第26.19条)は高温時に冷却システムを搭載しない選択をした場合、規定の重量超過で補償しなければならないと定めている。
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「ただし、ドライバーはドライバー冷却システムの一部である個人用装備を着用しないことを選択できる」と規則は規定している。「この場合、冷却手段を含むドライバー冷却システムの他のすべての構成要素を搭載しなければならない。さらに、ドライバーが通常使用する個人用装備と、システムの一部であるドライバーの個人用装備のいかなる要素との間の質量差は、コクピット内に0.5キログラムのバラストを設置することにより補償されなければならない。この目的のために指定されたこのバラストは、技術規則第4.7B条に記載されている総質量に含まれる」
シンガポールでの今週末のイベントは、今年の規則にこの条項が追加されて以来、FIAが高温リスクを宣言した初めてのケースとなった。
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