バスール氏「問題はレースではなく予選」―フェラーリは失格の追い風で順位アップ
ラスベガスGP決勝後、フェラーリのルイス・ハミルトンとシャルル・ルクレールは納得のいかない表情を見せ、「良くない結果だ」と振り返った。一方でチーム代表のフレデリック・バスール氏は、レース内容そのものについては前向きな手応えを語っている。
今回のレースでは、タイトル争いを繰り広げるマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリが失格となり、その影響でフェラーリ勢は順位を上げた。ルクレールは6位から4位へ、ハミルトンも10位から8位へとそれぞれ繰り上がっている。
失格裁定が下る前、ハミルトンとルクレールはテレビカメラの前で落胆を隠せなかったものの、バスール氏はレース直後から異なる視点を示していた。

「正直に言えば、問題はレースではなく予選だ。9番手と20番手からのスタートになってしまったことがすべてだ」と指摘。
そのうえで、レース内容については高く評価した。
「シャルルは1コーナーでアロンソとの接触があったが、そこから巻き返した。ルイスも見事な追い上げを見せた。レース自体は良かったが、残念ながら予選がうまくいかなかった。フリー走行ではいい流れだったのに、最終セッションでまた苦しんでしまった。今日のレースペースがかなり良かっただけに、残念だ」
さらに、ルクレールのマシンのエアロ設定についても言及した。
「シャルルのエアロセットアップを選んだ時点で、彼がオーバーテイクするのはほぼ不可能だと分かっていた。それでもレース序盤にはいくつかいいオーバーテイクを見せた。だがピアストリの後ろについた瞬間、そこから先は抜けなくなってしまった」
それでも、バスール氏はルクレールのパフォーマンスそのものには強く満足している。
「彼は本当によくやってくれたと思うよ」と締めくくった。
失格後の訂正版順位
| 順位 | ドライバー | チーム | タイム差 | ギャップ | ポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル | – | – | 25 |
| 2 | ジョージ・ラッセル | メルセデス | +23.546 | 23.546 | 18 |
| 3 | キミ・アントネッリ | メルセデス | +30.488 | 30.488 | 15 |
| 4 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | +30.678 | 30.678 | 12 |
| 5 | カルロス・サインツ | ウイリアムズ | +34.924 | 34.924 | 10 |
| 6 | アイザック・ハジャー | レーシングブルズ | +45.257 | 45.257 | 8 |
| 7 | ニコ・ヒュルケンベルグ | ザウバー | +51.134 | 51.134 | 6 |
| 8 | ルイス・ハミルトン | フェラーリ | +59.369 | 59.369 | 4 |
| 9 | エステバン・オコン | ハース | +1’00.635 | 1’00.635 | 2 |
| 10 | オリバー・ベアマン | ハース | +1’10.549 | 1’10.549 | 1 |
| 11 | フェルナンド・アロンソ | アストンマーティン | +1’25.308 | 1’25.308 | – |
| 12 | 角田裕毅 | レッドブル | +1’26.974 | 1’26.974 | – |
| 13 | ピエール・ガスリー | アルピーヌ | +1’31.702 | 1’31.702 | – |
| 14 | リアム・ローソン | レーシングブルズ | 1 lap | 1 lap | – |
| 15 | フランコ・コラピント | アルピーヌ | 1 lap | 1 lap | – |
| DNF | アレックス・アルボン | ウイリアムズ | DNF (15 laps) | – | – |
| DNF | ガブリエル・ボルトレート | ザウバー | DNF (48 laps) | – | – |
| DNF | ランス・ストロール | アストンマーティン | DNF | – | – |
| DSQ | ランド・ノリス | マクラーレン | DSQ | – | – |
| DSQ | オスカー・ピアストリ | マクラーレン | DSQ | – | – |
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