フェラーリ代表 「最大の失敗は予選」【アゼルバイジャンGP】

アゼルバイジャンGPの終盤、チームオーダーの失敗によりフェラーリのレースは崩れ、シャルル・ルクレールは不満を示し、ルイス・ハミルトンは謝罪することになった。
チームはレース中盤、ルクレールに対し、ハミルトンのタイヤが新しく、前方のマシンを抜かせるチャンスがあるとして、彼を先に行かせるよう指示した。しかしハミルトンが前に進めなかったため、フェラーリは最終ラップでポジションを元に戻すよう命じた。しかしハミルトンはタイミングを誤り、チェッカーフラッグをルクレールのわずか0.464秒前で通過し、ルクレールは9位に終わった。
両ドライバーは、これを大きな問題ではないと強調した。ハミルトンは計算違いだったと認め、ルクレールに謝罪する必要があると述べた。ルクレールは、まず無線で、そして後にカメラの前で、この失敗したポジション交換を「馬鹿げている、なぜなら公平ではない」と表現したが、「気にしない、8位争いだからね」と付け加えた。
フェラーリのフレデリック・バスール代表は、最初にハミルトンを前に行かせた判断を弁護し、ルクレールのエネルギー回生の問題を指摘した。
「ルイスにはタイヤのアドバンテージがあったので、我々にとって状況は明白だった」とバスールは説明した。「我々はシャルルに彼(ハミルトン)を先に行かせ、ローソン、角田、ノリスを追わせようとした。シャルルもパワーユニットのエネルギー回生に苦しんでいたので、それが最良の選択だと信じていた」
バスールは、ポジションを戻す際の失敗を認めた。
「最終ラップで順位を戻すよう求めたが、ルイスはフィニッシュラインを読み違えたようだ」と彼は述べた。「8位と9位という結果には満足できない。ノリスの後ろでスタートし、彼の後ろで終わった」
また、バスールはルクレールのマシンに小さなパワーユニットの問題があり、バクーの長いストレートで追い抜きができなかったことを明らかにした。
「大きな問題ではなかったが、結果的にシャルルはリアム・ローソンの後ろに留まることになった」とバスールは語った。
チームオーダーのミスよりも、バスールは土曜日の苦戦こそが最大の失望だと指摘した。フェラーリは予選で10位と12位に終わっている。
「最大の後悔は昨日だ」と彼は認め、「予選でずっと良い結果を出せる速さがあった。スピードがあったのは励みでが、それを活かせなかったのはフラストレーションだ。重要なのは2つ ― 純粋なパフォーマンスと実行力だ」
バスールは、スパ以降チームが前進してきたとしながらも、バクーではそれを活かせなかったと振り返った。
「スパの後、確かに前進はあった。しかし予選の結果は期待外れだった。私たちはもっと良い結果を出せたはずで、その原因をきちんと理解しなければならない。判断ミスやいくつかの誤りもあった。シャルルも一部の責任を認めているが、チーム全体として実行力を高め、さらに強く巻き返していく必要がある」と語った。
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