シンガポールで再び困難な週末を過ごし、フェラーリの緊張が高まる

複数のイタリアメディアによると、シンガポールGP後、スクーデリア・フェラーリ社内の雰囲気は緊迫したものになっていたという。イタリア紙『コリエレ・デッロ・スポルト』は、マラネッロチームにとって特に残念な週末となったことを受けて、チーム代表のフレデリック・ヴァスール氏と上級エンジニアの間で激しい意見交換が行われたと報じた。
フェラーリは終盤にブレーキトラブルに見舞われ、シャルル・ルクレールが6位、ルイス・ハミルトンが8位でフィニッシュし、表彰台を獲得することなくシンガポールを後にした。サマーブレイク後の再開以来、すでに苦戦していたスクーデリアだが、メルセデスがコンストラクターズチャンピオンシップでの差を広げる一方、マクラーレンがタイトルを確保し、レッドブルが調子の回復を確認した。
マリーナベイのストリートサーキットでは、フェラーリの両ドライバーは62周のほとんどでブレーキの過熱に対処することを余儀なくされ、これが今季チームにとって繰り返し発生する問題となった。SF-25にはいくつかのアップデートが加えられたものの、この赤い車は長距離走行、特にブレーキングが求められるサーキットでの競争力が低いままだ。
スクーデリアのガレージでの緊迫したやりとり
『コリエレ・デッロ・スポルト』紙によると、蓄積されたフラストレーションがヴァスール氏とトラックエンジニアリング責任者のマッテオ・トニナーリ氏との間で口頭での衝突を引き起こした可能性があるという。伝えられるところによると、この衝突はレース直後、エンジニアがシンガポールで発生したパフォーマンスデータと熱管理の問題を分析していたときに発生したという。
同じ情報筋によると、ブレーキ管理戦略とレース中に行われた技術的な決定についての議論は「悪化した」という。フェラーリはこの件について公式コメントを出していないが、チームはシーズン序盤に進歩が見られたにもかかわらず、直接のライバル(メルセデスとレッドブル)と競争できないことに関連して、緊張の高まりに直面している。
フェラーリは現在、コンストラクターズチャンピオンシップで298ポイントを獲得し4位につけており、メルセデスとは27ポイント差、レッドブルとはわずか8ポイント差となっている。シーズンが最終段階に入ると、内部環境を安定させ、2026年の大きな技術的変化に備えるというプレッシャーがヴァスール氏の肩にかかる。
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