ハンガリーGP:角田裕毅17位、戦略とダメージで苦戦 マクラーレンが1-2フィニッシュ

lando norris hun
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日曜日に開催されたハンガリーグランプリは、事前の天気予報とは異なり、終始ドライコンディションで行われた。路面温度32.6度、気温22度という比較的涼しい条件の中、今シーズン屈指のテクニカルで狭いハンガロリンクサーキットにおいて、戦略勝負が繰り広げられることとなった。

角田裕毅にとって、このレースはスタート前から既にハンディキャップを背負った戦いとなった。パワーユニットとセットアップの変更により、通常のグリッドポジションからではなく、ピットレーンスタートを余儀なくされた。

レーススタートでは、角田とチームメイトのマックス・フェルスタッペンがともにミディアムタイヤを選択した。フェルスタッペンはオープニングラップでリアム・ローソンにポジションを明け渡したものの、すぐに順位を回復し、一時は7位まで浮上する見せ場を作った。しかし、その後は各チームのピット戦略によって順位が目まぐるしく変動していく展開となった。

レッドブルチームは17周目にフェルスタッペンをピットインさせ、ハードタイヤに交換してアンダーカット戦略を仕掛けた。一方の角田は20周目にニコ・ヒュルケンベルグに抜かれ、摩耗したタイヤでは対抗することができなかった。

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21周目、角田は初回のピットストップを実行し、ソフトタイヤに交換した。明らかに2ストップ戦略を採用する意図が見えたが、ソフトタイヤでのペースは期待したほど上がらなかった。20番手でコースに復帰した後も、フランコ・コラピントの後方につけながら、なかなかオーバーテイクできない苦しい時間が続いた。

2回目のピットストップは39周目に行われ、今度はハードタイヤに交換した。辛うじてコラピントより前の19位でコース復帰したものの、その直後には新しいミディアムタイヤを履いたヒュルケンベルグが迫ってきており、50周目に再びポジションを失うこととなった。

max verstappen hun

その後、カルロス・サインツが背後から迫り、角田を難なく抜き去った。ハードタイヤでのペースでは、抵抗する手段がなかった状況だった。

最終的に角田は18位でチェッカーフラッグを受けたが、ピエール・ガスリーがサインツとの接触により10秒のタイムペナルティを科されたため、最終順位は17位に繰り上がった。レース後の調査で、序盤にアンダーフロアにダメージを負っていたことが判明し、これがレース戦略全体に大きな影響を与えていたことが明らかになった。

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フェルスタッペンも今シーズン最悪の結果となった。最終順位は9位で、VCARB所属のリアム・ローソンの後方という、ワールドチャンピオンとしては屈辱的な結果に終わった。チームにとっても夏休み期間に向けて重大な課題を突きつけられる形となった。

一方、トップ争いではマクラーレンが圧倒的な強さを見せつけた。ランド・ノリスが勝利を収め、オスカー・ピアストリも終盤に接触寸前となるほどの接戦を繰り広げながら2位でフィニッシュし、再びパパイヤカラーによる1-2フィニッシュを実現した。

メルセデスのジョージ・ラッセルは、注目されていたリアサスペンションのアップグレードが功を奏し、見事3位表彰台を獲得した。

フェラーリのシャルル・ルクレールは再び悲劇的な展開に見舞われた。ポールポジションからスタートしながらも戦略ミスによってレースを失い、怒りを露わにしながら4位でフィニッシュした。ルイス・ハミルトンは一貫して苦戦を強いられ、12位という失望的な結果に終わった。

oscar piastri hun

そして、この日最大のサプライズは「師弟コンビ」の活躍だった。ベテランのフェルナンド・アロンソがアストンマーティンにとって今シーズン最高位となる5位フィニッシュを記録し、彼がマネジメントする若手ガブリエル・ボルトレートがザウバーで6位入賞を果たし、チームに貴重なポイントをもたらした。

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