ハジャー、アロンソを「不機嫌」と評す — “ヒーロー”発言の裏で火花散る攻防

アイザック・ハジャー
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シンガポールGPでは、レーシングブルズのルーキーのアイザック・ハジャーとベテランのフェルナンド・アロンソが、短いながらも印象的なバトルを展開した。その余韻として、アロンソの無線からはまたしても皮肉がこぼれ落ちている。

レース中、アロンソはチームに向けて「レースのヒーローにトロフィーを渡さないとね」と発言。この“ヒーロー”という言葉の矛先は、彼の前で必死にポジションを守ったハジャーに向けられていた。

エンジントラブルを抱えながらも懸命に走り続けたハジャーは、マリーナベイ市街地コースでおよそ1周のあいだアロンソを抑え込み、後半では激しいサイド・バイ・サイドの攻防を展開。最終的に、37周目のターン3出口でアロンソが前に出るかたちで決着がついた。アロンソはその後、ピットストップでのロスを挽回し、ルイス・ハミルトンの5秒ペナルティにも助けられて7位でチェッカー。

一方のハジャーは、パワーユニットの不調を抱えつつも粘り強く走り切り、11位でフィニッシュ。惜しくもカルロス・サインツ(ウィリアムズ)の後ろでポイントを逃した。

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レース後、ハジャーはアロンソとの一件を振り返り、落ち着いた口調で語る。

「僕は彼をコース外に押し出したわけでもないし、クリーンなバトルだったと思う。もし彼があれを楽しめなかったのなら。つまり“ご機嫌”ではなかったのなら、それは僕のせいじゃないね」

このコメントを受けたアロンソも、ベテランらしい余裕を見せつつ自身の見解を述べた。

「時速300kmでのいくつかの動きは、少しラインを越えていたかもしれない。でも接触もなかったし、問題はなかったよ。彼ら(RB)は速いマシンを持っているけれど、あまりポイントを取れていない。そこはチームとしての課題だね」

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さらにアロンソは、若手ドライバーへのアドバイスとも取れる言葉を残した。

「彼はエンジンの問題を抱えていて、ストレートではスピードが足りなかった。だから、どんなバトルをすべきか考える必要がある時もあるんだ。あの状況ではお互いにリスクが大きく、特に彼にとってはね。少し無駄なリスクだったと思う。とはいえ、ここはシンガポール。誰もが限界までプッシュする。彼も全力を尽くしていたけど、そのぶん少し時間を失ったね」

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