イタリアGP フェルスタッペンの予選を称賛するマルコ氏、角田は入賞目指す

イタリア・モンツァ — レッドブルのモータースポーツアドバイザー、ヘルムート・マルコ氏は、イタリアGP予選でマックス・フェルスタッペンが見せた完璧なパフォーマンスを称賛した。フェルスタッペンは、強いプレッシャーの中でマシンの性能を最大限に引き出す能力を改めて示したという。
「マックスはすべてを完璧にこなした」とマルコ氏は述べた。「セッションを重ねるごとに速さを増し、最終アタックでは完璧に仕上げた。これはマックスとエンジニアの見事な連携の成果だ。必要な調整を正確に伝え、それを一切のミスなく実行する。こうした精度を持つのはマックスだけだ」
レッドブルは、ダウンフォースと最高速度のバランスを取る修正戦略でモンツァの週末に挑んでいる。「ウィングを少し削ったが、競争力を損なうほどではない」とマルコ氏は説明。「ポールポジションを狙える妥協点を見つけることが目的だった」
マルコ氏は日曜決勝の見通しについて「接戦になるだろう」と予想した。
「勢力図は非常に拮抗している。金曜の走行では手応えがあったが、勝敗を分けるのはタイヤマネージメントだ。首位陣に並べれば大きな強みになる」とコメント。
さらに、ライバル勢の力関係について「フェラーリが優勝争いに加わるとは思わない。打ち破るべき相手はマクラーレンだ」と述べ、最大の脅威としてマクラーレンを指摘した。
10位に留まった角田裕毅について、マルコ氏は「期待された結果には至らなかった」と評価。
「残念ながら決定的な局面でタイムを伸ばせなかった」と述べ、レッドブル加入以来繰り返してきた課題を改めて指摘した。
「角田にはもっとできる実力があるが、予選では最後の一歩を出し切れない」と厳しい言葉を投げかけた。
それでもマルコ氏は、今日については満足している様子を見せ、角田裕毅がゆっくりと成長傾向にあることを認めた。
また角田裕毅の目標についても、「クリーンなレースをしてポイントを獲得すること」と明言した。
「彼のレースペースならポイント獲得は可能だ。最近の裕毅は良いレース運びを見せている」と語った。
「鍵となるのは力強いスタートと、レース全体でのタイヤマネジメントだ。それは両ドライバーに共通して言えることだ」と付け加えた。
【関連記事】
- 【イタリアGP】予選後の角田裕毅のコメント
- 【イタリアGP】 予選結果 ― フェルスタッペンが新記録でポール、角田はQ3進出
- 角田裕毅への“公平性”にも波紋、ペレス父とフェルスタッペン父が激論
- マルコ氏、モンツァで進歩を実感も角田の将来は予選次第と語る