ルクレール「僕が助言する立場ではない」 ハミルトンの苦戦に理解示す
フェラーリのシャルル・ルクレールは、2025年シーズンでルイス・ハミルトンに対して明確に優位に立っている。しかし、カタールで「ハミルトンにアドバイスを送るとしたら?」と問われると、ルクレールは静かに首を振った。
「僕は、ルイスが僕の助言を必要としているとは思わない」
ルクレールが最後に優勝したのは、2024年テキサスGP。実に13か月前のことだ。しかし今季はすでに7度の表彰台、さらにモナコとメキシコシティで2位を獲得。昨年のカタールでも2位と、安定して結果を残している。一方、フェラーリへ移籍したハミルトンは、ここまで一度も表彰台に立てていない。

今季のパフォーマンスは、40歳のハミルトンを“年齢以上に老けさせた”とさえ言われるが、ルクレール自身は謙虚だ。
「僕の仕事は、自分の持てる力を最大限に発揮すること。それだけでやるべきことは十分にある。コントロールできる部分を最適化することに集中しているし、そこには多くの要素がある」と語り、
「チームも、僕が全力を出せるようクルマを仕上げるために全力を尽くしてくれている」と続けた。
そのうえで、ハミルトンに助言を送ることについては明確に否定した。
「僕がルイスに助言するなんて、違うと思う。彼は僕よりはるかに多くのことを達成してきたドライバーだ。僕が何を言える?」
ただし、ハミルトンの置かれた状況については深い理解を示した。
「忘れてはいけないのは、彼にとってこれはすべて新しいということ。僕はフェラーリに8年いるから、すべてが自然に感じられる。でも彼にとっては長年慣れ親しんだ環境とはまったく違う。作業の流れも全く異なるし、慣れるには時間がかかる」
2025年、ルクレールは結果でも、言葉でも、成熟したリーダーとしての姿を示している。
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