角田は好調なスタートから一転、ペナルティと不運で17位に終わる

lando norris mclaren brazil
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角田裕毅にとって順調な滑り出しを見せた日曜日は、すぐに逃した好機と募るフラストレーションの1日へと変わった。

スタート直後、ポールポジションのランド・ノリスがクリーンに飛び出した一方で、後方では混乱が発生。地元の期待を背負うガブリエル・ボルトレートがランス・ストロールと接触してバリアに突っ込み、1周目からセーフティカーが導入された。17番手スタートの角田は見事なスタートを決め、セーフティカーが入る前に3つポジションを上げて14位に浮上した。

charles leclerc ferrari brazil

しかし、リスタート後も波乱は続く。オスカー・ピアストリがロックアップし、メルセデスのキミ・アントネッリに接触。それが跳ね返ってフェラーリのシャルル・ルクレールを直撃し、ルクレールをリタイアに追い込んだ。その混戦の中で、角田は第8コーナーでストロールと接触し、彼をスピンさせてしまう。角田のマシンに目立った損傷はなかったが、直後にレースコントロールが調査を開始。10周目には、接触の原因とされ角田に10秒のタイムペナルティが科された。

それでも角田は競争力のあるペースを維持し、ミッドフィールドで安定した走りを見せていた。しかし25周目、レースは再び崩れることになる。ペナルティを消化し、新しいミディアムタイヤに交換したピットイン時のことだった。レッドブルのメカニックの1人が、わずかに早くマシンに触れてしまったのだ。スチュワードはこれをペナルティを正しく消化していないとし、角田には再び10秒のペナルティが追加された。

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序盤にはセーフティカー中にハードからミディアムタイヤへの早期スイッチという大胆な判断を下し、長い中盤スティントの可能性に賭けていた。賢明な戦略に見えたが、この二重のペナルティにより、角田のレースは実質的に終わりを告げた。フラストレーションを抱えながら走行を続け、最終17位でチェッカーフラッグを受けた。

max verstappen red bull brazil

一方、チームメイトのマックス・フェルスタッペンはピットレーンスタートから見事な追い上げを見せ、3位でフィニッシュ。マスタークラスのタイヤマネジメントと走りで、表彰台にたどり着いた。

先頭ではノリスが終始レースを支配し、アントネッリがドラマチックな戦いでフェルスタッペンを抑え、キャリア最高の2位を獲得。ジョージ・ラッセルがピアストリをかわして4位に入り、レーシングブルズ勢のリアム・ローソンとアイザック・ハジャーが7位・8位と好結果を収めた。

yuki tsunoda red bull brazil

レッドブルにとっては、ほろ苦い午後となった。フェルスタッペンの表彰台が貴重なポイントをもたらした一方で、角田のダブルペナルティと持続的なグリップ不足は、メキシコ以来チームを悩ませてきた不安定さを改めて浮き彫りにした。

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サンパウロでレースの熱が冷める中、ノリスはドライバーズチャンピオンシップでのリードを拡大。角田は多くの可能性を示しながらも、フラストレーションの残る週末から厳しい教訓を得る結果となった。ペースは確かにあったが、再び運と小さなミスが、潜在的なポイント獲得を逃す要因となってしまった。

2025年F1ブラジルGP 決勝 順位・結果

1.ランド・ノリス(マクラーレン)
2.キミ・アントネッリ(メルセデス)
3.マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
4.ジョージ・ラッセル(メルセデス)
5.オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
6.オリバー・ベアマン(ハース)
7.リアム・ローソン(レーシングブルズ)
8.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ)
9.ニコ・ヒュルケンベルグ(キック・ザウバー)
10.ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
11.アレックス・アルボン(ウィリアムズ)
12.エステバン・オコン(ハース)
13.カルロス・サインツ(ウィリアムズ)
14.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
15.フランコ・コラピント(アルピーヌ)
16.ランス・ストロール(アストンマーティン)
17.角田裕毅(レッドブル)
DNF.ルイス・ハミルトン(フェラーリ)
DNF.シャルル・ルクレール(フェラーリ)
DNF.ガブリエル・ボルトレート(キック・ザウバー)

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