フェルスタッペン、レース後の検査体制に疑問
F1では、決勝後に失格処分が下されるケースは長らく例外的な出来事とされてきた。ところが、2025年シーズンでは6件もの失格が発生している。この異例の状況について、4度の世界王者であるマックス・フェルスタッペンが自身の見解を語った。
F1の世界では、「不可能」という言葉は何年も前から使われなくなった。それでも、今季起きた出来事は、さすがに多くの関係者にとって想定外だったと言えるだろう。
2025年シーズンでは、決勝後の技術検査によって、6人のドライバーが失格処分を受けている。中国GPではシャルル・ルクレールとピエール・ガスリーが最低重量制限の違反で、ルイス・ハミルトンがボディ下面のスキッド(プランク)摩耗量が規定値を超えていたとして失格に。さらに、バーレーンGPではニコ・ヒュルケンベルグが、ラスベガスGPではマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリの2台が、同様のスキッド摩耗量を理由に失格となった。
フェルスタッペンはこの件について、『Viaplay』のテレビインタビューで次のように語っている。
「ラスベガスでマクラーレンに起きたことは、僕たちにとっては少し早いクリスマスプレゼントだったね。あの失格がなければ、ドライバーズタイトル争いはアブダビの最終戦まで持ち越されなかったと思う。マクラーレンには不運だったけど、F1全体、そして僕にとってはいい結果だった」
さらに、現在の検査体制そのものにも言及した。
「F1では、誰もが常に限界まで攻めている。そして正直に言えば、すべてが毎回チェックされているわけではない。もし毎レース後に全マシンを細かく検査したら、たぶん毎回半分は失格になると思うよ」
そして、“抜き打ち”の検査には疑問も示している。
「僕は、このランダムな検査システムがあまり好きじゃない。もし常にもっと厳しくチェックするなら、ルール違反の問題は減るはずだからね。理想を言えば、毎回すべてのマシンを検査すべきだと思う。ただ、それには膨大な手間や人員、そして何より時間が必要になる。結局のところ、ルールはルール。だから今の体制で続けていくしかないんだろうね」
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