フェルスタッペン、チャンピオン争いで今必要なもの
ブラジルでの週末を終え、マックス・フェルスタッペンとチャンピオンシップリーダーであるランド・ノリスとの差は49ポイントとなった。レッドブルのスターはまだタイトルを防衛できるのか。その可能性は「特定の状況下でのみ」と、ラルフ・シューマッハは語っている。
ブラジルに入る時点で、フェルスタッペンがランキング首位のノリスに対して抱えていた遅れは36ポイントだった。しかし、レース後その差は大きくなった。直近2つのグランプリとサンパウロでのスプリントを制したノリスとの間には、今や49ポイントの差がある。そして、ノリスのチームメイトである、現在ランキング2位のオスカー・ピアストリには25ポイント足りていない。
フェルスタッペンは理解している。もしタイトルに届かなかったとしても、それはブラジルでの彼のパフォーマンスのせいではない。確かに週末序盤は苦しかったが、最終的には大きく巻き返した。レッドブルは予選16位という厳しい結果を受け、新たなエンジンとセットアップを投入し、フェルスタッペンをピットレーンからスタートさせる決断を下した。すると彼はその期待に応えるように怒涛の追い上げを見せ、3位でフィニッシュした。
そしてレース後、フェルスタッペンは次のように語った。「私たちはシーズン序盤からザントフォールトまでの間にチャンピオンシップを失った。残念ながら、十分な速さがなかった週末が多すぎた。その積み重ねで大きな遅れが生まれたんだ」
この差を埋めるには、幸運だけでなく、ライバルの不運やミスも必要になる。しかしそれは十分にあり得ることだと、元F1ドライバーのラルフ・シューマッハは考えている。
彼は、スカイのポッドキャスト『バックステージ・ボクセンガッセ』で、こう分析している。「通常の状況下では、フェルスタッペンは間違いなくタイトルを逃した。それは今やほぼ手の届かないところにあると思う。だが、彼には新しいエンジンがある。それに、何が起こるかはわからない。ピアストリがバトンを手放すとは思わないし、ノリスとピアストリが再び接触する可能性だってある。そんなことはいつでも起こり得る。なぜなら、ピアストリは今より攻撃的にならなければいけないからだ。自分のチャンスをつなぐためには、常にノリスの前にいる必要がある。彼自身もそれを理解しているし、歴史が示すように、そうした出来事はあっという間に起こるものだということもわかっている」
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