マクラーレン、オースティンGPを前に団結をアピール

コンストラクターズタイトル獲得も、ドライバーズ争いは過熱
2025年F1シーズンも終盤戦に差しかかる中、マクラーレンはテキサス州オースティンで開催されるアメリカGPを前に、チームの団結を強調している。代表のアンドレア・ステラは、オスカー・ピアストリとランド・ノリスの両ドライバーに「大きなポイントを獲得するいい機会になる」と語った。コンストラクターズチャンピオンの座を獲得した同チームは、ドライバーズタイトル争いに焦点を移している。
前戦のシンガポールGPで2025年コンストラクターズチャンピオンシップを確定させたマクラーレン。チームタイトルが決まった一方で、ドライバーズ争いは依然として混戦だ。現在、ピアストリはチームメイトのノリスに22ポイントリードしているが、3位のマックス・フェルスタッペンも猛追している。
シンガポールでの接触でチーム内の緊張が表面化
両マクラーレンドライバーにとって、初のワールドタイトルが手の届くところにある。この状況がガレージ内のライバル関係を激化させている。シンガポールでは、オープニングラップで両者が軽い接触。フェルスタッペンを巻き込んだ連鎖反応だったが、ノリスが恩恵を受けた一方で、ピアストリはポジションを失った。ピアストリは無線で不満を露わにし、自分に有利な指示があると期待していたことをほのめかした。
オースティンに向け、チームの結束を再確認
レース後、ステラ氏はチーム内で対処すべき緊張があることを認め、「多くの議論が必要だ」と語った。そして、その話し合いはすぐに行われたようだ。先週、イギリス・ウォーキングにあるマクラーレン・テクノロジー・センターにチーム全体が集結し、コンストラクターズタイトル獲得を祝福。同時に、オースティンGPに向けて「チーム一丸」となる体制を再確認した。
今問われているのは、タイトル争いが激化する中でマクラーレンが調和を保てるかどうかだ。元ハースチーム代表のギュンター・シュタイナー氏は、「マクラーレンは間もなく1人のドライバーを優先する必要がある。そうしなければ、チャンピオンシップを完全に失うリスクがある」と警告した。
しかし、ステラ氏は冷静な姿勢を見せ、「今週末はスプリントレースも開催され、両ドライバーにとってより多くの貴重なポイントを獲得する素晴らしい機会になる」と述べた。「このサーキットはドライバーたちのお気に入りの1つであり、我々は彼らがこの週末を最大限に活かせるよう、全力でサポートすることに集中している」
アメリカGPへ期待
ピアストリはサーキット・オブ・ジ・アメリカズの挑戦的な設計を称賛。「このサーキットには高速Sカーブなど、クールなセクションがある。常にエキサイティングなレースになるし、ここで走るのは本当に楽しい」と語った。
ノリスも同意し、「アメリカGPはいつも素晴らしい雰囲気。ファンのエネルギーもすごいし、このサーキットはいいオーバーテイクスポットがある」とコメントした。
ライバル関係が表面化する中、チームが団結を維持しつつ、個々のドライバーの力をどう引き出すかが、今後の焦点となる。
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