ピアストリ「レース前から不具合があった」 ラスベガス失格後、逆境のままカタールへ
ランド・ノリスへ24点差を追う立場となり、ラスベガスではマックス・フェルスタッペンにも並ばれたオスカー・ピアストリ。カタールのパドックで語った内容からは、マクラーレンがラスベガスですでに深刻な問題を抱えていたことがうかがえる。
ルサイル・インターナショナル・サーキットで取材に応じたピアストリは、失格処分についてこう振り返った。
「ラスベガスのような形で結果を失うのは本当に残念だ。ノリスに負けたわけではないと言えるかもしれないけれど、マックスに25点も失ったのはよくない」
ピアストリは、レース週末の段階でトラブルの気配を感じていたという。

「サーキットにいる時点で、厳しい状況だと分かっていた。スチュワードに説明しなければならなかったし、どうなるかは想像できた。失格と聞いたのは空港に着いた頃だ」
レース中にはマシンが激しく底打ちしていたため、フロアへのダメージを覚悟していたと明かした。
「グランプリ中ずっと激しく底を打っていたから、フロアがかなり傷んだのは分かっていた。でも毎回同じではない。これまで底打ちが激しくてもあまり摩耗がなかったレースもあった。路面状況にも左右される。とにかく快適なレースではなかった。レース前から壊れていたセンサーもあって、どれほど悪い状態か正確には把握できなかった」
また、ラスベガスの特性も判断を難しくしたと説明した。
「このマシンは車高を低くすると最も速くなる。特にラスベガスのような高速コースではね。でも練習では警告がなかった。雨でほとんど全開のスピードに達しなかったから、もしもっと走れていれば違う判断をしていたかもしれない」
ピアストリは2023年のカタールGPスプリントでF1初勝利を挙げている。
「ここはいつも快適に走れるサーキットだ。ラスベガスでもスピード自体は満足していたし、最近はセットアップの理解も進んでいる。ブラジルでは事故までは良かったが、その後の調整が完璧ではなかった。でもカタールを特別視はしていない。大事なことは分かっている。タイトルの望みをつなぐには、最高の結果を出さなければならない」
また、ノリスをフェルスタッペンに対して支援するためのチームオーダーが検討されたかと問われると、ピアストリは即答した。
「はい、話はあった。でもとても短かった。答えは“ノー”だ」
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