レッドブル、2026年ドライバー発表は火曜日か 角田裕毅の去就は依然不透明
レッドブルは2026年のF1ドライバー体制をすでに最終決定しており、公式発表を火曜日に行うと明かした。レッドブル傘下2チームの体制を巡って続いてきた長い憶測は、ついに終わりを迎えることになる。レッドブルのチーム代表、ローレン・メキース氏がカタールGPの週末に明らかにした。
メキース氏は「我々は計画通り進めている。火曜日にドライバーラインナップを発表する」と語り、「アブダビでの集中を乱すことはないと確信している。火曜日に何が発表されるかは聞かないで」と慎重な姿勢を示した。
発表内容は明かされていないものの、近戦のパドックでは、レッドブル・レーシングがアイザック・ハジャーを昇格させ、マックス・フェルスタッペンのチームメイトに起用するとの見方が強まっている。この場合、角田裕毅がシートを失うとの報道が繰り返されてきた。
角田「自分の力は示せている」

角田は今週、「直近数戦では、ほぼ同じ仕様のマシンでフェルスタッペンと走っている」と強調し、厳しい立場の中でも自らの走りを示せていると語る。
「自分ができることは示せていると思う」と角田。「ここ数年を振り返っても、シーズン途中に同じようなステップを踏み、あれだけ難しい状況を乗り越えたドライバーは多くない」
アブダビではフェルスタッペンを支える役割に徹するとし、「あとはマックスを次のレースで助けること。そのためのペースはある」と話した。
シガスポーツ筋:角田残留の可能性「初期報道より高い」

英欧メディアの多くは“角田シート喪失”を既定路線として報じているが、シガスポーツの独自取材では状況は異なる。
レッドブルの決定に近い複数の関係者は、角田の来季残留の可能性は当初の予想よりも「高い」と証言。ホンダとレッドブルの交渉は「かなり進んだ段階」にあり、火曜日の発表前に合意を目指しているという。
チーム内で最も有力視されているシナリオは次の通り。
- 角田裕毅はレッドブル傘下に残留し、レーシング・ブルズでアーヴィッド・リンドブラッドとコンビを組む。
- ハジャーがレッドブル・レーシングに昇格し、フェルスタッペンのチームメイトに。
この場合、リアム・ローソンは2026年のレースシートを失う可能性が高い。
交渉内容は非公開とされている。
メキース「角田は最終戦で“極めて重要”」

メキース氏は、タイトル決戦となるアブダビで角田が果たす役割は大きいと強調する。フェルスタッペンが王座争いに踏みとどまるには、ランド・ノリスより多くポイントを獲得する必要がある。
「最終的に1ポイント差で決まる可能性もある。だから非常に重要なんだ」とメキース氏。「裕毅が100%の力を発揮することがすごく大事だ。彼は今週末も強かった。金曜も良く、スプリントでは5位。今季我々と出したベストリザルトだと思う」
Q1敗退となった予選についても、メキース氏は数字を冷静に捉えている。
「Q1アウトといっても、マックスからわずか0.3秒差だ。予選でマックスに0.3秒差なら喜ぶドライバーは多い」
仮に火曜日の発表で角田の残留が確定すれば、アブダビ決戦での心理面にも好影響を与え、フェルスタッペンのタイトル戦略において“実務的価値”を持つ可能性もある。
火曜日の発表は、レッドブルの来季体制だけでなく、タイトル争いにも影響を及ぼしそうだ。
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