マクラーレンのロブ・マーシャル氏、2026年開発に警鐘「早すぎる進化は大きな間違い」
マクラーレンの2026年型マシン「MCL40」の開発を統括するチーフデザイナー、ロブ・マーシャル氏は、新レギュレーション下における不確実性を認めつつも、開発の進め方について明確な警告を発した。
2026年の新世代マシンは、全11チームにとって非常に長い準備期間を要するプロジェクトとなった。マーシャル氏は、次のように語る。
「私たちは、2024年のイースター頃、レギュレーションの大枠が固まった段階で作業を始めた。すぐに理解したのは、今回の変更が極めて包括的で、新しいMCL40のほぼすべての部品に影響を及ぼすということだった」
その影響は、外観だけにとどまらない。
「マシンはよりコンパクトで、軽く、短く、そして狭くなっている。さらに、ホモロゲーションはこれまで以上に厳しくなり、安全構造はより強固であることが求められた」
「重量や質量といった基本的なパラメータが確定して初めて、ダウンフォースやサスペンションへの影響を検討できる。開発の過程では多くの疑問が生じ、その一つひとつをFIAと協議しながら段階的に解決してきた」

近年のF1では、プルロッド式とプッシュロッド式という異なるサスペンションレイアウトが混在してきたが、2026年型ではどうなるのだろうか。
「プルロッドかプッシュロッドかというのは、結局のところ空力コンセプト次第」と、マーシャル氏は説明する。
「サスペンションがフロントウイングとどう連携するか、その考え方が重要になる。機械的にはどちらもシンプルで、支配的なのは空力だ。だからこそ、メーカーごとに異なる解釈が生まれ、さまざまな解決策を見ることになるだろう」
ファンの間では、最初に公開されるマシンと、バルセロナやバーレーンで走行する仕様、さらには開幕戦オーストラリアでの姿は大きく異なるのではないか、という見方もある。しかし、マーシャル氏はこれを否定する。
「スペインやバーレーンで皆さんが目にするマシンは、ほぼそのままオーストラリアでも使われる。理由は単純で、まずは新しいクルマをしっかり理解する必要があるからだ」
さらに、過度に早いアップデートには否定的な姿勢を示した。
「もちろん他チームの解釈は注視するが、自分たちのマシンを徹底的に理解することが先決だ。あまりに早い段階で大量のエボリューションパーツを投入するのは、大きな間違いになると思う」
では、かつての世代のように、フロントが低くリアが高く持ち上がった“強いレーキ角”のマシンは再び登場するのだろうか。
「どれほどレーキがつくかも、やはり空力コンセプト次第。レギュレーションは高めのリアを求めているし、実際そうなるだろう。ただ、その程度についてはまだわからない。テストで確認する必要がある」
「リアはフロントと調和していなければならない。すべてのチームが効率を追求しており、その結果としてリアが大きく持ち上がるクルマもあれば、そこまで極端でないものも出てくるだろう。これはテストやシーズン序盤を通じて明らかになっていく」
最後に、マーシャル氏はマクラーレンの体制に対する強い信頼を口にした。
「2025年とは全く異なるクルマになるが、開発に携わる人材もツールも同じだ。過去2年間で素晴らしい成果を上げてきたし、我々のチームとアプローチを全面的に信頼している。2026年も成功できると信じている」
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