スペインGPプレビュー:レッドブルは勢いを取り戻せるか?

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モナコGPは、RB21の弱点を露呈させる結果となった。狭くて凸凹の多い市街地サーキットがマックス・フェルスタッペンと角田裕毅の両ドライバーにとってグリップ不足とアンダーステアの問題を引き起こし、セットアップの調整を行っても、レッドブルは安定したパフォーマンスを引き出すことができなかった。では、今週末に開催されるスペインGPでは何が期待できるだろうか?

バルセロナはモナコとは全く異なる舞台である。滑らかでハイスピードなレイアウトを持つカタロニア・サーキットは、レッドブルが再び主導権を握るための完璧なステージを提供している。

サーキット特性

カタロニア・サーキットは、F1カレンダーの定番コースである。冬期テストで長年使用されてきたこのサーキットは、空力効率とグリップを要求するテクニカルで高速なトラックだ。ドライバーたちはすべてのコーナーを熟知しており、これはマージンが僅かで小さなミスが大きな代償となることを意味している。

レッドブル

このトラックがスリリングなレースを生み出すことは少ないものの、その重要性は過小評価できない。1991年のセナ対マンセルから2016年のフェルスタッペンの初勝利まで、F1史上の重要な瞬間を数多く生み出してきた。そして2026年からマドリードが開催権を引き継ぐ予定となっているため、今年のレースは一つの時代の終わりを意味している。

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ターン3、ターン9、そして最終セクターなどの重要コーナーは、マシンバランスへの要求が厳しい。最近の調整によりオーバーテイクは若干改善され、二つのDRSゾーン(ホームストレートとターン9から10の間)がその助けとなっている。

ピレリは今週末、最もハードなコンパウンドを供給する。C1(ハード)、C2(ミディアム)、C3(ソフト)である。高温と摩耗性の高い路面により、タイヤマネジメントが極めて重要となる。昨年は数多くのピットストップと複数の戦略が見られた。2ストップレースが有力視されており、激しいデグラデーションに直面するチームにとっては3ストップも実現可能な選択肢となっている。

高温条件下では、マクラーレンのようなより強力なタイヤ温存能力を持つチームが有利となる可能性がある。レッドブルは、最近のアップグレードがより長いスティントでのタイヤハンドリングを改善したことを実証する必要があるだろう。

フレキシブルウィング規制強化

スペインGPに向けた主要な副次的要素として、フレキシブルウィングに関する新技術指令がある。このルール変更は、空力的優位性をもたらす可能性のある過度な柔軟性を抑制することを目的としている。

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マクラーレンとメルセデスは、注目されているチームの中に含まれている。両チームとも自分たちの設計が規則に適合していると主張しているが、それでも内部的な調整が行われた可能性がある。レッドブルも、継続的な改良努力の一環として、フロントウィングの構成を調整することが予想されている。

とはいえ、この指令が競争秩序に与える全体的な影響は、予想されていたほど劇的ではない可能性がある。

スペインGPでの展望

レッドブルはプレッシャーの下で今週末を迎えるが、同時に自信も持ってスペインGPに挑む。バルセロナはRB21の強みに合致している。高速コーナー、そして精密性を重視するテクニカルなレイアウトである。フェルスタッペンは、モナコでの苦しいレースの後、再び圧倒的な強さを示すことを目指すだろう。

レッドブルのアップグレードがマシンの狭い動作範囲を広げ、タイヤマネジメントを改善するのに役立つなら、フェルスタッペンがレースを支配することが期待される。イモラで見られた彼の冷静な態度と正確なフィードバックは、チームが正しい方向に向かっていることを示す指標である。

角田の立場はより複雑である。最新のアップグレードが受けられる可能性は低く、以前のミスの結果を背負っている彼は、現在はサポート役にあり、チームでの長期的な未来を築くためにはそれを受け入れる必要がある。

スペインGPがドライバーズランキングとコンストラクターズランキングの両方を形作る上で決定的となる可能性があることは間違いないだろう。フェルスタッペンがバルセロナで再び勝利を収めることができれば、彼はタイトル争いにしっかりと留まることになる。そうでなければ、王座をかけた戦いはマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリ間のチーム内バトルのように見え始めるかもしれない。

コンストラクターズランキングについては、マクラーレンが強固なリードを確立しており、既に手の届かないところまで抜け出している可能性がある。しかしながら、フェラーリは大きなライバルであり続けており、特にレッドブルよりも安定したドライバーペアを持っている。一方、メルセデスは少し後退しているように見え、ライバルたちの開発ペースに追いつくのに苦労している。

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