ザク・ブラウン「フェルスタッペンに勝利を“プレゼント”してしまった」
マクラーレンCEOのザク・ブラウンは、カタールGPでの判断ミスについて厳しい評価を下し、「これは大きなミスだった。マックス・フェルスタッペンに勝利を渡してしまった」と率直に語った。
12月1日、F1一行はカタールからアブダビでの最終戦へ移動したが、ルサイル・インターナショナル・サーキットのパドックで最も話題になったのは「なぜマクラーレンはあの場面でピットに入らなかったのか」という点だった。
ブラウンは報道陣に対し、改めてこう断言した。
「これは大きなミスだ。私たちはマックス・フェルスタッペンに勝利をプレゼントしてしまった。」
続けて、チームが抱える落胆を明らかにした。

「本当に痛い。オスカーは週末を通して完璧だったのに、我々が彼の勝利を奪ってしまった。ランドの表彰台も捨てたことになる。非常にフラストレーションが溜まるし、明らかに誤った判断だった。」
「ただ、もう変えられない。ここから学ぶしかない。アブダビでは全力で戦う。我々はまだ選手権をリードしているが、今回いくつかポイントを落とした。同じ過ちは二度と犯さないつもりだ。今はチーム全体が少し落ち込んでいる。」
今回のレースでは序盤のセーフティカー導入時、レッドブルが真っ先にフェルスタッペンをピットに入れた一方、マクラーレンはピアストリとノリス双方に「ステイアウト」を指示。
この判断が勝敗を決定づけ、フェルスタッペンの通算70勝目とタイトル争いへの追い上げを後押しする格好となった。
ブラウンはこの状況を振り返りながら、さらにこう語った。

「指令所に座っていて、これから起こる“惨事”が見えてしまうのは本当に辛い。今は誰もが落ち込んでいる。」
「フェルスタッペンには敬意を払いたい。今日も素晴らしいレースをしたし、レッドブルは正しい判断を下した。しかし、我々がそれを“お盆に載せて差し出した”のも事実だ。」
最後に、ブラウンは本来得られたはずの結果に触れた。
「我々は優勝と3位を獲れたはずだった。オスカーは週末を通して非常に強かった。ランドは序盤にマシンへ少しダメージを負ったかもしれないが、それが結果に大きく影響したわけではない。」
マクラーレンは痛恨の判断ミスから立て直し、アブダビでの最終決戦に挑むことになる。
【関連記事】
- マクラーレン、痛恨の判断ミスを認める「誤った決断だった」
- ノリス、戦略ミスを悔やむもチームを擁護「パパイヤルールとは関係ない」
- ハジャー、カタールでの失速に悔しさを滲ませる「本当に残念だ」
- ローソン、カタールGPでの12位からの9位入賞に前向き
