ピアストリ、不調の中でも前向き「苦い経験も必要なもの」
ドライバーズタイトルを争っているオスカー・ピアストリだが、最近はチームメイトのランド・ノリスの速さについていくのに苦労している。現在、ランキングではノリスに24ポイントの差をつけられている状況だ。それでもピアストリは、自身が直面した挫折を単なるネガティブなものとは捉えていない。
今季、長い間チャンピオンシップ首位を守っていたピアストリ。しかしメキシコでノリスが逆転し、状況は一変した。最近のノリスは圧倒的な好調ぶりを見せている一方で、ピアストリはここ数戦、らしくない苦戦が続いている。
なかでもバクーでは、忘れられないほどの最悪の週末を経験した。フライングスタート後、自身のミスによるコースオフで、わずか数メートル先でリタイアという結果に。その後のシンガポールでは4位に留まり、続くテキサス、メキシコ、ブラジルの3レースではいずれも5位フィニッシュと、トップ争いから一歩後退する形となった。

こうして24ポイント差を抱えたままラスベガスに乗り込んだピアストリは、自身の最近のパフォーマンスをこう振り返る。「オースティンとメキシコはほかのレースとは少し違っていて、明らかにペース不足があった。何か根本的にうまく機能していなかったんだと思う」
「それ以外のレースでは、うまくいかなかった要因がいくつも重なった結果だった。バクーはああいう状況だったし、シンガポールは全体として悪くなかったものの、レース展開が理想とは少しズレていた。ブラジルでも、速さ自体は部分的にかなり良かった。スプリントでのクラッシュが週末全体に大きな影響を与えたとは考えていない」
「確かにいくつか影響は出たけれど、ペースに関してはそれほど悪くなかったと思う。ただ、あまりにも多くのことが起きすぎて、最終的に結果に結びつかなかっただけだ」
ピアストリは、これまでの不運や不調を否定的にだけ受け止めているわけではない。むしろ、そこから得たものの大きさを強調する。
「どんな出来事からも学べることがあった。厳しい瞬間もあったけれど、自分を前進させるためのヒントが常にあった。もちろん結果がより良いものであってほしかったが、困難を乗り越えることは避けられない。すべてが完璧に運ぶわけではないし、大切なのはそこから正しい教訓を引き出すことだ。もちろん、どんな機会でも勝利を目指したい。でも時には、苦い経験を受け入れなければならない。何か大きな目標を達成しようとするなら、それは必要なことだ」
【関連記事】
- フェルスタッペン、ピアストリの不調に困惑「非常に奇妙だと思う」
- 角田、ラスベガスではトラブル回避で上位を狙う
- 角田にとって重要な週末―レッドブル残留を懸けた正念場
- フェルスタッペンのタイトル獲得が遠のく中、戦略的岐路に立つレッドブル
