ブラジルGPでの接触事故、FIAがピアストリへのペナルティを正当化

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FIAのスチュワードは、ブラジルGPで起きた3台が絡む激しい衝突について、マクラーレンのオスカー・ピアストリに責任があると判断した理由を詳細に説明した。ピアストリはレース6周目、セーフティカー解除後の再スタート時に一連のインシデントを引き起こしたとされ、10秒のタイムペナルティを受けていた。

4番手を走行していたピアストリは、ターン1のイン側からメルセデスのキミ・アントネッリを抜こうと、やや強引なオーバーテイクを試みた。しかしブレーキング時にホイールをロックさせ、結果アントネッリのマシンに接触。衝撃でアントネッリは外側を走行していたシャルル・ルクレールのフェラーリに押し出される形となった。この接触でルクレールのSF-25は修復不可能な損傷を負い、リタイアを余儀なくされた。一方のアントネッリはダメージを負いながらもレースを続行した。

スチュワードは報告書の中で、ピアストリが「ホイールロックによりブレーキング時にマシンのコントロールを失った」こと、さらに「彼の走行ラインがアントネッリに逃げ場を与えなかった」ことを指摘した。そのうえで、ピアストリが「このインシデントの主な責任を負っている」と結論づけ、ペナルティの判断を正当化した。

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当初、ピアストリは2位まで順位を上げていたものの、このペナルティによってレースは台無しになった。最終的に5位でフィニッシュし、優勝を果たしたチームメイトのランド・ノリスに大きく差をつけられた。ノリスは現在、チャンピオンシップ争いで確固たる地位を築いている。

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このブラジルラウンドを終え、ピアストリは2連勝中のノリスに24ポイントの差をつけられている。ピアストリにとって、このミスはドライバーズタイトル争いにおいて大きな代償となる。一方で、マクラーレン内のチーム間競争は、残り3レースでさらに激しさを増すことになる。

スチュワードの判断

スチュワードは、ピアストリにライセンス上の2点のペナルティポイントも加算し、このインシデントの全責任を負うと判断した。

また、ピアストリはコーナー進入時点ではアントネッリに接近していなかったと評価されたが、ホイールのロックによりマシンを完全に制御できていなかったとも指摘された。

スチュワードは、発表で次のように述べた。「6周目のセーフティカー再スタート中、81号車のオスカー・ピアストリが、ターン1のイン側から12号車のキミ・アントネッリを追い抜こうと試みた。その際、ピアストリのフロントアクスルは、コーナー内側での追い越しに関する運転基準ガイドラインに規定されているように、アントネッリのサイドミラーの位置に届いておらず、コーナー進入前およびコーナー頂点で必要なオーバーラップを確立できなかった」

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「ピアストリは速度を落として接触を避けようとブレーキをロックしたが、それができずにアントネッリに接触した。この接触により、アントネッリと外側を走行していた16号車のシャルル・ルクレールが2度目の接触を起こし、ルクレールはレースを放棄せざるを得なくなった」

「したがって、ピアストリはこの衝突に対して全責任を負う。10秒のタイムペナルティとライセンス上の2ペナルティポイントの付与は妥当であり、最近の前例とも整合していると考えられる」

ピアストリは自身の無実を主張し、「消えることはできなかった」と語った。

「非常に明確なチャンスがあったので、それを生かした。外側の2台はブレーキをかけるのがかなり遅かった。確かにターンでわずかにロックはあったが、それはキミが私にスペースを与えないだろうと判断したからだ。それ以上動くことはできず、ただ消えるわけにもいかなかった。これがスチュワードの決定なら仕方ない」

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