ヴォルフ氏、ラスベガスGPを前にファンへ慎重な姿勢を示す
昨年、メルセデスはラスベガスで圧倒的な速さを見せた。それだけに、今年もファンの期待は高まっている。しかしチーム代表のトト・ヴォルフ氏は、昨年の好調を過大評価するつもりはない。
昨年のラスベガスで、メルセデスはまさに“すべての基準”となる存在だった。フリー走行、予選、決勝のいずれでも先頭を走り続け、最終的に勝利を飾ったのはジョージ・ラッセル。FP3と予選で最速タイムを刻んだ彼は、ポールポジションを自身3度目のグランプリ優勝へとつなげた。メルセデスはレースの全50周を通して首位を守り切り、完璧な週末を成し遂げた。
チームのトップであるヴォルフ氏が、喜びをもってギャンブルの街へ戻ってくるのも当然だ。彼はこう語る。「ラスベガスでの週末は、F1において本当に特別だ。ストリップを舞台にしたナイトレースは、すでにチャンピオンシップカレンダーの名物になっている。高速セクションは挑戦しがいがあり、素晴らしいレースを生み出している」
「既存のファンにも新しいファンにもF1への熱狂をもたらしており、今後数年もその役割は続くだろう。最初の2回は圧巻のレースだった。今年はそれ以上のものになると確信している」
一方で、チーム状況を語る際には慎重な姿勢を崩さない。
「コンストラクターズチャンピオンシップでは再び2位争いの位置に戻ることができたが、油断はしていない。オースティンとメキシコで、アドバンテージがどれほどあっという間になくなるかを思い知らされた」
そして、昨年の強さに基づく外部の期待についても釘を刺す。
「昨年のラスベガスでの我々のパフォーマンスが、今週末の期待を高めているのは確かだろう。しかし、我々自身はそれに流されることはない。フィールドは信じられないほど強力で、アブダビでの最終戦まで厳しい戦いが続く」
「これから3週間はタフなレースが待ち受けているが、我々はその戦いに挑む準備ができている」と、闘志を込めて付け加えた。
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