2023年アメリカGPに向けて
カタールGPが終わり、F1は大西洋を越えてアメリカGPを皮切りにトリプルヘッダー開催だ。
スプリント方式が採用され、10月20日(金)に最初のプラクティスと予選、21日(土)にスプリント・シュートアウトとスプリント、22日(日)にグランプリ本戦が行われる。
【アメリカGP情報】
第1回グランプリ:1959年(セブリング)
コース全長:5.513km
ラップレコード – 1m36.169秒、シャルル・ルクレール(フェラーリ、2019年)
最多ポールポジション – アイルトン・セナ (5回)
最多優勝:ルイス・ハミルトン(6勝)
2022年オーバーテイク数 – 152回
セーフティカー確率 – 29%*
バーチャルセーフティカーの確率 – 57%*
ピットストップのタイムロス – 20秒
(*オースティンでの過去7戦より)
【ファンの予想】
マックス・フェルスタッペンは今シーズン、他の追随を許さないほど圧倒的な強さを見せている。実際、約80%のファンが、フェルスタッペンがサーキット・オブ・ジ・アメリカズの1周で最速タイムを出すだろうと予想している。次いでランド・ノリスが10%弱となっている。
【元F1ドライバーのジョリオン・パーマーの意見】
サーキット・オブ・ジ・アメリカズはカレンダーにある他の伝統的なコーナーからインスピレーションを得た素晴らしいサーキットである。
上り坂のターン1はスタートが難しく、いろいろなラインを取ることができる。そのあとは長いバックストレートで、ブレーキングポイントを正しくとらえなければならない。
おそらくサーキットで最も難しいセクションはターン13からターン15までだ。ターン13はオーソドックスだが、ターン15までのラインを見つけるのは簡単ではない。
【過去5回のアメリカGPポールシッター】
2022年:カルロス・サインツ(フェラーリ)
2021 – マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2019 – バルテリ・ボッタス(メルセデス)
2018 – ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2017 – ルイス・ハミルトン(メルセデス)
【過去5回のアメリカGP優勝者】
2022 – マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2021 – マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
2019 – バルテリ・ボッタス(メルセデス)
2018 – キミ・ライコネン(フェラーリ)
2017年:ルイス・ハミルトン(メルセデス)
【元アストンマーティンF1ストラテジストのバーニー・コリンズの鍵となる戦略とセットアップ】
今週末は初めてこのスプリントフォーマットがサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われる。
セクター1は高速コーナーが中心でハイダウンフォースが要求され、セクター2は基本的に長いストレートで低ドラッグ、つまりローダウンフォースが要求される。
このようなレイアウトの特性から、ドライバーにとってオーバーテイクは比較的容易であり、さらに近年はタイヤのデグラデーションが高いため2ストップ作戦が好まれているグランプリでは、オーバーテイクの回数が多くなることが予想される。
もうひとつ、チームとドライバーが気をつけなければならないのは、週末を通じて気温と路面コンディションが大きく変化する可能性があることだ。気温と路面温度は例年より高くなりそうだ。風も変わりやすいので、セットアップを変更する必要が出る。
また、荒れた路面も頭痛の種となりそうだ。
【現在の状況】
マックス・フェルスタッペンは前回のカタールGPのスプリントレースでで3年連続のワールドタイトルを決めた。さらに日曜日には圧倒的なパフォーマンスを披露し、2023年のグランプリで14勝目を挙げた。
コンストラクターズタイトルとドライバーズタイトルは確定したとはいえ、グリッド上にはまだ多くの争奪戦が残っている。過去2戦ではオスカー・ピアストリとランド・ノリスが表彰台に上っている。
また、フェルスタッペンがタイトルを祝う中、ピアストリがカタールGPスプリントレースで優勝したことも忘れてはならない。オースティンでもまたチャンスをつかむかもしれない。
マクラーレンは現在、コンストラクターズでアストンマーティンに11ポイント、フェラーリに79ポイント差まで迫っている。
ドライバーズランキングでも、セルジオ・ペレスとルイス・ハミルトンが2位争いを繰り広げている。2番手のペレスと3番手のハミルトンの差はわずか30ポイント、また、4番手のフェルナンド・アロンソはハミルトンからわずか11ポイント差だ。
【ファンの楽しみにしていること】
少なくともシーズン序盤に比べてアストンマーティンはペース不足のように思えるが、F1ファンは今回もアロンソがポイント争いに大きく関わることを予想している。
また、ここオースティンで復帰するアルファタウリのダニエル・リカルドと共にチームメイトの角田裕毅にも期待が寄せられているようだ。