ギュンター・シュタイナー、小松礼雄のチーム代表就任に伴いハースから離脱。

ギュンター・シュタイナーがハースのチーム代表を退任し、後任としてエンジニアリング・ディレクターの小松礼雄が就任した。

昨年は決勝でのレースペースが不足

シュタイナーは2016年、ハースがアメリカからF1に参戦して以来、チームを率いてきた。レッドブルのクリスチャン・ホーナー、メルセデスのトト・ヴォルフに次いでF1で3番目に長くチーム代表を務め、Netflixの『Drive To Survive』シリーズで主演を務めるなど、F1界の人気者でもあった。

2016年のオーストラリアGPでのデビュー戦でのポイント獲得、昨年のブラジルGPでの初ポールポジション、2018年のコンストラクターズランキングでの5位フィニッシュなど、彼の指導の下でチームは好調だった。

しかし、昨年は彼らにとって厳しい年だった。ハースはコンストラクターズランキングで最下位に終わり、前シーズンから2つ順位を下げた。予選での1周のペースを日曜日の決勝レースでポイントを獲得するペースに変えるのに苦労したからだ。

そこで、冬の間にシュタイナーとオーナーのジーン・ハースが話し合った結果、シュタイナーはF1から去ることが決まった。

後任の小松就任により、エンジニアリングを中心に

後任の小松(47歳)は2016年のF1デビュー以来ハースで働き、チーフ・レース・エンジニアからエンジニアリング・ディレクターに昇格した。

小松はF1で20年以上の経験を持ち、ブリティッシュ・アメリカン・レーシングではエンジニアリングとマネジメントを担当し、その後はルノーで長きにわたるポジションを経験したのちハースに参加した。

ハースによれば、小松はチームの全体的な戦略、ひいてはトラック上でのパフォーマンスに責任を持ち、従業員のエンパワーメントと構造的なプロセスと効率化を通じてチームの潜在能力を最大限に引き出すことを任務としている。

また、小松はレース中のパフォーマンスに専念するため、ハースはヨーロッパを拠点とするチーフ・オペレーティング・オフィサーを採用する予定で、人事、管理、財務、マーケティング、コミュニケーションといった分野を含む、すべての非競争事項や部門を監督する。

デザインとエンジニアリングの能力向上が成功の鍵

オーナーのジーン・ハースは次のように述べた。 「10年以上にわたって懸命に働いてくれたギュンター・シュタイナーにまず感謝の意を表したい。」

一方で「組織として前進するためには、コース上でのパフォーマンスを向上させる必要があることは明らかだった。」とした。

「小松礼雄表に任命したことで、私たちはエンジニアリングを経営の中心に据えることになった。」

さらに「我々はいくつかの成功を収めてきたが、組織としてより大きな目標を達成するためには、一貫した結果を出す必要がある。今あるリソースを効率的に使う必要があるが、デザインとエンジニアリングの能力を向上させることがチームとしての成功の鍵だ。」とし、

「礼雄と協力し、我々のポテンシャルを最大限に発揮できるようにするのが楽しみだ。」と締め括った。

「最終的には結果が問われる世界」

小松は次のように語っている。 「ハースでチーム代表を務める機会を得て、とても興奮している。2016年のサーキットデビュー以来、チームとともに歩んできたので、F1での成功には情熱を注いでいる。」

「我々のプログラムと様々な競技運営を内部からリードし、トラック上でのパフォーマンスを向上させるための体制を構築することを楽しみにしている。」

「我々は最終的には結果が問われるビジネスだが、最近は明らかに競争力が足りず、フラストレーションの原因となっていた。」

また、「ジーンやマネーグラムをはじめとするさまざまなパートナーからの素晴らしいサポートを受けており、彼らの熱意をサーキットでのパフォーマンス改善に反映したい。」とし、

「私たちにはカナポリス、バンベリー、マラネロに集まった素晴らしいチームがあり、一緒に力を合わせれば、私たちのパフォーマンスを最大限発揮できると信じている。」とまとめた。

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