【ハンガリーGP】予選における新ルールの導入
今週の土曜日、ブダペストのハンガロリンク開催される今季12回戦目となるハンガリーGP。今回の予選は、いつもと少し変わったルールが適応される予定だ。
今回、タイヤサプライヤーであるピレリと協力し、Q1からQ3それぞれの予選において、チームがどのタイヤコンパウンドを使うことができるかを定めるルールを試していく方針をとったF1。『オルタナティブ・タイヤ・アロケーション(Alternative Tyre Allocation)』ATAと略され、『代替タイヤ配分方式』と日本語に訳されるこの新ルールとは一体どんなものなのか。以下で説明する。
まず、グランプリの週末を通してチームに配分されるスリックタイヤの数が各ドライバーにつき13セットから11セットに減らされることとなった。この内訳は、ハード3セット、ミディアム4セット、ソフト4セットの計11セットとされる。
そして予選の間、ドライのコンディションで使えるタイヤの種類が制限される事になる。各チーム、Q1ではハード、Q2ではミディアム、Q3ではソフトを使用することが要される。
レースオフィシャルによって、トラックが濡れている(ウェット)と宣言された場合のみ、各チームは自ら選択したコンパウンドが使用できることとなる。
F1はこの変更を5月のイタリアGPで実施する予定だったが、大洪水によってレースがキャンセルされたため、今回のハンガロリンクで初めて、この予選における新しいルールが実践される。
5月のイモラサーキットでのレース前に、ピレリのモータースポーツディレクターであるマリオ・イゾラは、この新ルールはF1の目指すサステナビリティ(持続可能な環境維持)に対する努力であると以下のように語った。
「イモラでは、予選3つのセッションでそれぞれ指定のコンパウンドを使用する新ルールを試す予定だ。Q1ではハード、Q2ではミディアム、Q3ではソフトを使ってもらう事になる」
「これは、週末を通してのドライタイヤの供給数を各ドライバーにつき13セットから11セットに減らすことを意味し、これによってタイヤの消費量や運送量が減少、環境保全に繋がっていく。」