サインツ、オーストリアでの思いがけない表彰台に満足

フェラーリはオーストリアグランプリで明暗を分けた結果となった。カルロス・サインツは前方での混乱から利益を得て予想外の表彰台を獲得した一方、シャルル・ルクレールは1周目のインシデントでフロントウィングを損傷し、困難な日曜日を過ごした。

メルセデスのルイス・ハミルトンと4位を巡って初期のバトルを繰り広げた後、サインツは5位でフィニッシュすると予想していた。これは、マクラーレンのオスカー・ピアストリ（トラックリミット違反で予選ラップタイムが削除され、7位からやや不利な位置でスタート）が後方で速さを見せていたためだ。

しかし、64周目にマックス・フェルスタッペンとランド・ノリスがリードを巡る激しいバトルで衝突し、両者がパンクしてピットに向かったことで、前方の順位が変動した。フェルスタッペンは5位でレースを続行したが、ノリスはレースからリタイアを余儀なくされた。

これによりメルセデスのジョージ・ラッセルがリードを取り、サインツは2位に浮上したが、その後ピアストリに抜かれた。サインツは最終的に3位でフィニッシュし、レッドブル・リンクでの週末を通じての全体的なパフォーマンスに満足した。

「週末の結果と、僕のドライビング、そして堅実な週末を組み立てたことに本当に満足している」とサインツはレース後にコメントした。

「明らかにこの表彰台はボーナスだ。なぜなら、そうでなければ恐らく5位でフィニッシュしていた。それは我々が予想していた位置で、オスカーが遅かれ早かれ我々を追い抜くことは明らかだった」

「僕たちはジョージよりもレースペースでコンマ5秒、あるいはコンマ1秒遅れていた。でも、ああ、満足だ。我々は堅実なレースを組み立て、表彰台に立っている。嬉しいよ」

バルセロナでの前回のパフォーマンスと比較して、フェラーリが一歩前進したと感じたかと尋ねられ、サインツは次のように答えた。「メルセデスとは非常に接近していると思う」

「過去2週末、彼らの内少なくとも1台は両方のケースで1台のフェラーリよりも少し速かったから、シルバーストーンに向けて一歩前進する必要がある」

「我々はそれに集中し、シルバーストーンで堅実な週末を組み立て、彼らを上回ることができるか見てみる。そして、アップグレードを導入して、マクラーレンとレッドブルに近づけるようにする」

「シーズン序盤では、ジョージのように前方での戦いから利益を得られたかもしれない。現実は、シーズンのこの段階では、我々はただメルセデスの後ろを走り、マクラーレンとレッドブルの一歩後ろにいる。過去数レースでクルマにいくつかの問題があったが、それらを近いうちに解決することを楽しみにしている」

チームメイトのルクレールにとって厳しい一日となった。ルクレールは1周目にピアストリとレッドブルのセルジオ・ペレスとの接触でフロントウィングを損傷し、ピットストップを余儀なくされて最後尾に落ちた。

彼はレース全体で合計4回ピットに立ち寄った。チームは最終的にポイント獲得圏内に到達できると予測していたが、ルクレールは11位でレースを終えた。

1周目の衝突について自身の見解を述べ、ルクレールは次のように述べた。「僕の見方では、それはレーシングインシデントだった。僕には何もできなかった」

「僕はオスカーとチェコの間にいた。オスカーはチェコが内側にいることを知らず、チェコはギャップがあったのでオーバーテイクに行ったが、少し楽観的すぎたかもしれない。最初のコーナーに3台で入るのは、うまくいくはずがない。そのせいで僕はフロントウィングを失った」

「その後、多くを取り戻さなければならなかった。とても残念だ」

ポイント獲得が可能だと感じたかどうか、そして無得点で終わったことがフラストレーションだったかと問われ、ルクレールは次のように答えた。「非常に不利な状況だった。青旗のためにオーバーテイクすることができず、後ろについていくしかなかったが、我々にはもっとペースがあった」

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