ステラ監督、両ドライバーを称賛/戦略とチーム結束について語る

マクラーレンのチーム代表アンドレア・ステラ監督は、緊迫したオーストリアGPでランド・ノリスとオスカー・ピアストリがチーム内での大きなトラブルを避けながら好結果に導いたことについて、両ドライバーへの誇りを表明した。

レースの展開を決定づけた戦略判断について振り返り、ステラ監督はノリスに対するピアストリのピットタイミングの根拠を説明した。「このような状況では二つの選択肢がある。一つはチームメイトの直後にストップすることで、数秒のアドバンテージは得られるが基本的に同じプランを辿ることになる。もう一つはスティントを延長してタイヤアドバンテージを構築することだ。今日はステイアウトが通常の効果をもたらさなかった。なぜならランドが第2スティントで速く、オスカーがフレッシュタイヤを活かすことができなかったからだ」と述べた。

ステラ監督はレッドブル・リンクの特性がもたらす独特の課題についても言及した。「ここのDRS効果は非常に強力で、大きなペース差がない場合、後続車は単純に行き詰まってしまう。ランドにはわずかな優位性があった。1周あたりわずか1/10秒だったが、これがオスカーの戦略を効果的でないように見せてしまった」

ノリスとピアストリの間で展開された激しくも公正なレースバトルについて、ステラ監督は明確な評価を下した。「私は我々のドライバーを非常に誇りに思う。これこそマクラーレンで見たいものだ。二人のドライバーが才能を発揮できる一方で、チームとして共に築いてきた原則とアプローチの範囲内でそれを行っている」

両者の接近戦における一場面を受けたピアストリのスポーツマンシップを特に評価した。「二人が接近しすぎた状況は一度だけあった。オスカーがロックアップしてランドに非常に近づいた時だ。彼はレース後すぐに謝罪し、『あの状況は申し訳ない。何をすべきか分かっている』と言った。これこそ我々が評価する責任感だ」

ステラ監督はカナダGPでの出来事から得た教訓についても触れた。「カナダでの結果は不運だった。単純に距離感の判断ミスだった。しかし私が価値を置くのは両ドライバーがそれをどう処理したかだ。ランドは即座に責任を取り、そこから建設的な対話を重ねてチームとしてより強くなった」

今後について、ステラ監督はイギリスGPでのノリスの可能性に楽観的な見通しを示している。「ランドが連勝できない理由は全くない。彼には才能、質、そしてレースクラフトがある。我々はシルバーストンに向けて決意を固めている」

ステラ監督はマクラーレンの継続的な進歩への取り組みを強調した。「最終的な到達点などない。成長し続けることが重要だ。ランドとオスカーがいることで、我々は将来に向けて素晴らしい展望を持っている」。

[関連記事】

• ノリス、オーストリアGPでピアストリとの争いを制して優勝
• ピアストリ、ノリスとの激戦後に謝罪
• ノリス、オーストリアGPでピアストリとの争いを制して優勝
• 【オーストリアGP】角田、予選での苦戦にフラストレーション -コメント紹介
• フェルスタッペン、レッドブル残留に曖昧な姿勢を維持