ノリス、タイトル争いでバランスを模索

ランド・ノリスは木曜日、バクーに到着すると前戦モンツァでの出来事について質問を受け続けていた。チームメイトのオスカー・ピアストリとのピットストップ順序が、マクラーレンの戦略や公平性に関する議論を呼んでいたからだ。
ドライバーズランキング2位のノリスは、誤解を解く必要はあったものの、わだかまりは残っていないと強調した。
「すべて以前とまったく同じだよ」とノリスは語る。「いくつかのことは説明が必要だった。例えばルクレールのアンダーカットなど、当時は自分が知らなかったこともあった。それがチームの判断の理由の一部だったんだ。単なるピットストップの順序ではなかった。その後、僕たちは理解し合い、納得した。チームとして合意に至ったんだ」
公平性とレースの自由
注目されたのは、タイトル争いの最中にマクラーレンが2人の若いドライバーを平等に扱えるのかどうかだったが、ノリスは「ひいき」の見方を否定した。
「皆さんが思っているよりもずっと少ないと思う」と彼は語る。「問題は遅いピットストップではなく、昨年のハンガリーのような順序の違いだった。それ以外でチームが介入することはほとんどない。もちろん、公平さを保とうとしてくれている」
原則はシンプルだとノリスは強調する。
「先頭にいるドライバーがピットストップの順序で優先される。それはこれまでも、そしてこれからも変わらない。それ以外では、僕たちは自由にレースをする」
そのうえで彼は「外からは違って見えるかもしれない」とも認めた。
「先週末の件で、多くの人がいろいろな意見を持つのは当然だ。ただ、オスカーは僕と自由にレースできたし、全体としては彼も得をした」
批判への対応
また、マクラーレンの戦略がピットウォールから強制されたという見方も否定した。
「そんな世界にはいない」とノリスは一蹴する。「人々はすぐにネガティブになりたがる。見出しも必要だし、記事を読ませる必要もある。でも、それはチームとしての僕らには影響しない。大事なのは、僕ら2人にとって公平で平等であること。あとは人々が好きに意見すればいい」
個人的なバランス
シーズン序盤、ノリスはメンタルヘルスの課題について率直に語っていた。木曜日、そのことが初期のミスと関連しているのか問われると、こう答えた。
「僕はまだミスをする。でも規模は以前ほど大きくない。中国では多くのポイントを失い、サウジアラビアではクラッシュした。今はオンでもオフでも改善しようとしている。リスクの取り方を学び、時には3分の1秒のミスをするより、0.05秒を失う方がいいと判断することもある。リスクバランスも、マシンを理解する力も良くなっている。すべてが積み重なって成長につながっているよ」
今後の展望
チームメイトのピアストリがチャンピオンシップ獲得に迫る中、ノリスは戦いが激しいままであることを認めた。
「今シーズン、どの週末でもどちらかが圧倒的に強かったことはない」とノリスは語る。「接戦が続くだろう。小さなことすべてが結果を分ける。そして僕に必要なのは、ただひたすら努力を続けることだよ」
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