レッドブルのQ1ミスで角田は14位に後退 レッドブル首脳陣が謝罪と説明
ラスベガスでの予選Q1で発生したチームのミスによりレースが大きく狂った角田裕毅について、レッドブルの首脳陣は慎重ながらも示唆的な説明を行い、ポイント圏への現実的な道が断たれたことを認めた。
レッドブルのモータースポーツアドバイザーであるヘルムート・マルコ博士は、予選でのミスによって角田のセッションが損なわれたことについて、チームがすでに謝罪したと明かした。将来にとって重要な週末で、公平なチャンスを失ったのではないかと問われたマルコ氏は、言葉少なにこう答えた。

「彼に謝ることしかできない。それだけだ」
角田の状況や、ピットレーンスタートから14位フィニッシュに終わったレース内容について、これ以上語る意思はないことを示した。
一方、チーム代表のローラン・メキース氏は、より詳細な見解を述べ、厳しい週末の中でチームがどう巻き返しを図ったかを説明した。
「当然だが、ユウキについては昨日の時点でポイントを失った。我々も理解している」とメキース代表は語った。「だからこそ、よりリスクを取り、他車とは異なる戦略を採ろうとした。そうしなければ、ただ渋滞にはまり続けるだけだと分かっていた。
そのため、彼を非常に早い段階でピットに入れ、彼自身のペースを示させようとした。しかし今日はポイント圏に戻るには足りなかった」
マルコ氏の簡潔な謝罪とメキース代表の慎重な説明を合わせると、状況は明白だ。角田の14位はパフォーマンス不足ではなく、チームが認める“自ら招いた予選での失敗”によって生じたものだった。
この認められたミスは、角田を取り巻くより大きな構図を変えるものではない。今季の彼のパフォーマンスは、しばしばガレージ側の運用上のエラーや不均一な実行によって影が薄れがちだった。土曜のレースで見せた粘り強い走りも、結果的には14位までの挽回に留まり、その評価を大きく変えるものにはならない。
F1では結果がすべてを左右するが、その背景にある文脈が見落とされることも多い。だが角田にとっては、その文脈こそが2025年シーズンを通じて彼の週末を形作ってきた。そしてチーム自身も、彼のコントロール外の要因がいかに多かったかを繰り返し認めている。
【関連記事】
- 【ラスベガスGP】 水曜メディアデー、角田裕毅のコメント
- 角田、ラスベガスではトラブル回避で上位を狙う
- フェルスタッペンのタイトル獲得が遠のく中、戦略的岐路に立つレッドブル
- 【ラスベガスGP】タイヤ温度、長いストレート、低グリップ の難サーキット
