最終戦アブダビGPに向けてエキサイティングな5つのトピック
アブダビの夕暮れ時に行われる壮大なレースで、2023年F1は幕を閉じる。ラスベガスでの大混戦から一夜明け、チャンピオンシップの最終順位が決まるときがやってきた。
【フェルスタッペンが通算勝利数で単独3番手へ?】
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、今季3度目のワールドチャンピオンを獲得し、記録破りのシーズンを楽しんでいる。
オースティンで通算50勝を達成した後ランキング5位につけ、アラン・プロストとセバスチャン・ベッテルの記録が目の前に迫っていた。
その後、メキシコ、ブラジル、ラスベガスで連勝したフェルスタッペンはプロストを引き離し、現在ベッテルと並ぶ3位につけている。
35勝を挙げて今年をスタートさせたフェルスタッペンを考えれば、これは驚くべき記録だ。
とはいえ、ミハエル・シューマッハの91勝はまだ何年も先の話であり、ルイス・ハミルトンが103勝という驚異的な記録を打ち立てていることを考えれば、彼がトップ2を意識するのはまだ先のことかもしれない。
【メルセデス vs フェラーリ】
フェルスタッペンが個人的な記録を狙っている一方で、チーム間の最大の争いはコンストラクターズランキング2位をめぐるものだ。
メルセデスは夏休み明け、フェラーリに51ポイントの差をつけ、当時はより安定したパフォーマンスを発揮していたため、2位の座は比較的安泰に見えた。他チームが4番手や5番手との間を行き来する中、ルイス・ハミルトンとジョージ・ラッセルは定期的にポイントを獲得していた。
しかし、モンツァでのアップグレード以来、フェラーリははるかに競争力を増し、カルロス・サインツがイタリアでポールポジションを獲得し、続くシンガポールではポールポジションと優勝を飾った。
シャルル・ルクレールも過去4戦中3戦でポールポジションを獲得しており、最終戦を目前にその差はわずか4ポイントに縮まっている。
勢いはフェラーリにあると言わざるを得ないが、メルセデスも簡単にはポジションを明け渡さないだろうし、ポイント面でもまだ優位に立っているため、今週末は両チームによる激しいバトルが予想される。
【4位争いの行方は?】
シーズン中盤のマクラーレンの躍進は、2023年の最も印象的な展開のひとつだったと言わざるを得ない。
ブラジルGPでのランド・ノリスの2位はマクラーレン最強のパフォーマンスの内のひとつだったが、オスカー・ピアストリは不運にも入賞できず、さらにラスベガスではノリスがクラッシュ、ピアストリは最後尾グリッドからの10位(+ファステストラップ)にとどまった。
一方でアストンマーティンはシーズン前半に素晴らしい活躍を見せたが、後半は苦戦を強いられてきた。しかし、過去2レースで37ポイントを獲得し、2チームのポイント差をわずか11ポイントに縮めた。
両チームとも進歩という点では素晴らしいシーズンを送っているが、日曜日の決勝レースでチェッカーフラッグが振られたときにトップ4という結果を掴み取るのはどちらか一方だけだ。
【FP1には新しい顔ぶれが参加】
アブダビGPのFP1は、ルーキードライバーの参加でまったく違った雰囲気になりそうだ。
レッドブルからはジェイク・デニスとアイザック・ハジャー。
マクラーレンからはパトリシオ・オワードが1年前にテストした場所で今季初走行を行い、ウィリアムズからはザック・オサリバンがF1デビューを飾る。
また、フェリペ・ドラゴヴィッチ(アストンマーティン)、ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)、テオ・プルシェール(アルファロメオ)、オリバー・ベアマン(ハース)も再登場する。
【来季のシート確定は?】
ウィリアムズのサージェントは、まだ来季のシートを獲得していない。チームは、サージェントが有望な選手であることを認めている一方で、修正すべきミスも多かった今シーズン、多くのパフォーマンス目標を設定することに熱心だった。
サージェントは、ホームレースのひとつであるオースティンで初ポイントを獲得し、安定したレースパフォーマンスに加え、前回のラスベガスではキャリア最高の予選6番グリッドを獲得した。
残念ながら、ウィリアムズの両ドライバーはラスベガスGPでポイント獲得とはならなかったが、サージェントが見せたパフォーマンスでシートをキープする可能性が高まったのは確かだ。
【関連記事】
- SAP、メルセデスと2024年からオフィシャルパートナーとして複数年契約を発表! – Shiga Sports Japan
- リカルド「屈辱的なペース」、ラスベガスでの週末を悔やむ – Shiga Sports Japan