フォルナローリ、バルセロナの翌週にハースTPCテスト―ステラ絶賛の21歳に2027年シート争いの波紋
2024年F3、2025年F2チャンピオンのレオナルド・フォルナローリが、マクラーレンのリザーブドライバーとして迎えたバルセロナGPのFP1から数日と経たないうちに、スペイン南部のヘレス・デ・ラ・フロンテーラでハースの2025年型マシン「VF-25」を駆ることになった。2日間のTPCテスト(旧型車テストプログラム)は6月17日・18日の開催。2027年F1シートへ向けた重要な布石となりえる今回のテストに、F1界の視線が集まっている。
バルセロナFP1で衝撃の5位デビュー
フォルナローリにとってバルセロナGPのFP1は、人生初の公式F1セッションだった。2025年型MCL40のノリス車両を駆り、ラッセルから0.8秒差の5位という驚異的な結果を叩き出した。ピアストリとの差はわずか0.65秒。FP1に出走した7名のルーキー・若手ドライバーの中で最速となった。
「信じられない感覚。セッション前はとても感情的になっていた」とフォルナローリ。その後すぐにハースからテストの誘いを受けたことが発表され、F1界では即座に2027年シートへの動きと受け止められた。
なおバルセロナFP1では各チームが若手ドライバーを起用した。フォルナローリ(マクラーレン)のほか、ポール・アーロン(アウディ)、ディノ・ベガノビッチ(フェラーリ)、岩佐歩夢(レッドブル)、フレデリク・ヴェスティ(メルセデス)、コルトン・ハータ(カデラック)がそれぞれFP1に出走した。
マクラーレンが積極的に後押し、ステラ代表が絶賛
マクラーレンはフォルナローリのハースでのTPCテストを積極的に許可した。チーム代表アンドレア・ステラ代表は惜しみない称賛を贈った。
「数ヶ月レオナルドと一緒に仕事をしている。外から見るといつもシャイそうに見えますが、チームと接する時はまったく違う。オープンで非常に積極的。エンジニアたちに質問攻めにする。ノートブックを持ち歩いて、常に何かを書き込んでいる。そして何かひらめくと、それを口にする。非常に興味深く、並外れた才能を持つ若者だと思っている」
「FP1での走りは期待通りだった。非常にプロフェッショナルで、驚くほど速かった。2026年型パワーユニットへの経験がなかったことを考えると、素晴らしい仕事です。姿勢、一貫性、速さ、どれも非常に満足している」
さらにステラ代表はこう続けた。「レオナルドはF1にとって間違いなく財産だ。将来マクラーレンで走ることも十分ありえる。しかし同時に、F1のグリッドで生まれうるあらゆる機会を一緒に探っていく」
ハースとのTPCに同席する平川亮
今回のヘレスTPCにはフォルナローリとともに、ハースのリザーブドライバーである平川亮も参加する。平川は先週末のル・マン24時間レースで3位表彰台を獲得したばかりで、久しぶりにF1マシンに乗り込む。なおハースのもう一人のリザーブ、ジャック・ドゥーハンは今回のテストに参加しない。
2027年シート争いへの影響

テストそのものはあくまでTPCプログラムの一環だが、その意味合いは単純ではない。
フォルナローリは角田裕毅と同じマネージャーに管理されている。そのマネージャーは2027年のF1シートを狙っており、ハースが主要ターゲットとして浮上している。
ハースは2027年に向けたドライバー編成の見直しを迫られている。オリバー・ベアマンは残留が濃厚とされる一方、エステバン・オコンは2026年の苦しいパフォーマンスが続いており、来季のシートが保証されていない状況にある。
フォルナローリのマクラーレンとの契約はハースとのエンジンサプライヤーの違い(マクラーレンはメルセデス、ハースはフェラーリ系)があり、正式な移籍には複数の障壁がある。しかしマクラーレンが今回のTPCテストを積極的に許可したこと、そしてステラ代表が「あらゆる機会を一緒に探る」と明言したことは、チームが状況の変化を見越した動きをしていることを示している。
フォルナローリにとってオーストリアGPではマクラーレンのリザーブとして復帰する予定もあり、2027年シートを巡る競争は夏に向けてさらに熱を帯びる見込みだ。
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